2021年2月27日土曜日

オンファス輝石ということにしておこう

オンファス輝石について 

オンファス輝石の鑑別

石の種類が分からず、知恵熱が出たので(笑)いちおう結論めいたものを出しておくことにした。

まず、この石は比重が3.25ある。
この時点で石英の混じったものではない(=深成岩?)蛇紋岩でもない。蛇紋岩は水分を含むため、比重が軽くなるそうだ。
白い部分はブドウ石とかペクトライトではないか?
輝緑岩とか緑色岩系の石は表面がこれほど滑らかではなく、いろいろな鉱物がまじりあっている。
結晶片岩は堆積岩が変成したもので、層状の構造が見られる。
アクチノ閃石(=軟玉)だと、もっとマットな風合いであり、つるつるにはなりにくい。
ひすいのように角がある。
結晶は細かすぎて良く見えない(オンファス輝石の特徴)。
透明な部分がない(オンファス輝石の特徴)。
色も濃緑から黒(オンファス輝石の特徴)。

私が知る黒翡翠はもっと真っ黒なんだよね。
この石の黒い部分は石墨の黒さではない。

残るのはひすいの一種である「オンファス輝石」か、その近辺の輝石類、ということになる。
(オンファス輝石はひすい輝石よりやや比重が高い(3.3~3.4))。
よく緑色岩(これも比重が結構ある)をオンファス輝石と間違えている人もいるが、それに似た濃緑色一色の石ではない。

いちおう、オンファス輝石の混じった石、ということにしておきたい。
飯田孝一氏の『翡翠』によれば、オンファス輝石はひすいと呼べないものであるらしい。


オンファス輝石を黒翡翠と言う人もいるけど、これはひすいらしくないな

きれいな石で、風格もあり重い。しかし拾った時には、ネフライトだと思い込んでいた(今でもそう思っているかも)。だれも拾わずに無視されていたのも分かる気がする。