2018年11月28日水曜日

今年は山に入れるだろうか


今月初めの三日に大笠山に入ってから、山に行けていない。
最近とてつもなく忙しく、なかなか時間が作れなくて困った。
天気も良好だとは言えないし。
前回は紅葉は最高だったけれど、落ち葉で足場が悪く気を使った。
今度入山するときは、雪になるだろうな。
さて、次はどこへ行くか。12月はあまりふわふわの雪がない所と相場は決まっている。
しかし、実際に山に入れるか、どうかは、忙しさの度合いいかんに依る。

2018年11月22日木曜日

冷え込んできた



そろそろ雪の季節。
12月になれば山は積雪する。スノーシューの出番だ。
冬は危ないので、あまり高い場所には行けない。
12月は雪の降り始めなので、足場は悪い。ふわふわの新雪は、とても体力を消耗する。
どうしようかな。

2018年11月17日土曜日

田舎暮らし

2018/05 金剛堂山から白山
久しぶりに都会に行った。そのとき思った。
なんで決まりきった道を進まなければならないのだ?歩道が動いている。
ものすごい人の数。
みんなスマホを覗き込んで、誰ともしゃべらない。
ロボットの部品みたいに、なんの感情もなく、決まった運動をしている。
すごいストレスだと思う。
駅では切符を買う必要も無い。Suicaがあればお金も切符もなく改札を通り、店で買い物もできる。
みんな大慌てで、どこへ行くんだろう?
大都市の斎場はどこもいっぱいで、次から次へと、棺桶が運ばれ、一瞬で消え去っていく。。。
生まれてから死ぬまで、たぶん心休まる暇が無いと思う。

私は都市で暮らすことは多分できないだろうと思う。
逆に都市の生活に慣れた人は、田舎では暮らせないと思う。あまりにものんびりしすぎているので。昔会った人が言っていた。「私はこんな田舎に住めと言われたら死んじゃう」。


2018年11月8日木曜日

山旅はやはりいい


山奥を歩いていると、何とも言いようの無い感情におそわれることがある。
そういう時は、実は何か頭の中で考えていて、漫然と歩いていることが多い。
「感情」が湧き上がる、ということは、何か考えているから湧き上がるのだ。
そんな時、つるっと滑ったり、つまづいたりすることが多い。
崖の横を、ロープや木の枝につかまりながら、あたかも「猿」みたいに降りているときは、感情など一切起こらない。自分がどうしたら落ちないか、その方法を考えているだけである。
これは本能的なもので、体が勝手に危険を回避する行動を取るようになる。
少しでも気を緩めるならば、危ないことになることを、体がわかっている、というより他は無い。
山旅という言葉に、なんとなく「気持ちいい風景を見ながら、のんびり歩く」というイメージがあると思う。いろいろな漫画や小説やインターネットの情報‥
そういう情報や写真を眺めていると、自分にも簡単に出来そうだという錯覚をすることがある。
それはじつに錯覚以外の何物でもなく、実際はもっと激しく、厳しく、つらい行いである。登った山は、必ず自力で降りてくる義務がある。おのれの体力と気力が全てである非常に冒険的な趣味が、登山というものだ。

その義務を果たせない場合、社会に迷惑をかける、ということになる。
なるべく、そういうことにならないように、山旅を計画する必要がある。
安全に降りてこられない山には登ってはならない。当たり前のことかもしれないが、意外とわかっていないことでもある。

しかしながら、山旅はどんな旅よりもすばらしい。
何にも増して、「自分の足で旅をする」ということがすばらしい。
「自分の足」は、自分で運ぶしか無い。全て自分で決断し、自分で判断しなければならない。誰にも頼ることはできない。こういうアクティビティーを、現代社会でやる、という機会はあまりない。

現代社会はあまりにも機械化され、面倒臭いことは何でも機械がやってくれるので、われわれはほとんど「判断」をする間も無い。
「山」にはインターネットもなければ、携帯電話も無い。
そういうことに気づかせてくれるのが、山旅の醍醐味である。
やはり山旅はいい。

2018年11月6日火曜日

大笠山の急登で筋肉痛が続く


先日の大笠山は、覚悟はしていたものの、思いの外足に負担がかかったようだ。
6月には三方崩山、8月には剱岳に登ったのだが、こんなに筋肉痛が長引くようなことはなかった。やはり大笠山の「フカバラノ尾根」の急登は独特のものがある。
登山道が落ち葉で覆われていて、緊張しながら歩いたこともあるかもしれない。しかし、滑落してもおかしくないぐらいの崖スレスレのトラバースや、細かいザレの急坂は、それ以上に足に負担をかけたのだろう。
ザレた登山道の下りはほんとうに滑りやすい。私は下山がうまく無いので、途中で何人もの登山者に追い抜かれた。皆さん本当にスイスイ下りて行かれるのだ。自分の経験、技術の未熟さを改めて思い知った。
普通に足をフラットにしても滑るし、つま先部分で慎重に足を下ろしても滑る。
かかとを下ろしたりすれば、仰向けに転ぶだろう。
2mほど落ちた時は、足をフラットにしていた。とっさに腹ばいになり、それ以上滑ることは無かったが、手の甲をすこし擦りむいた。

この山は4回ぐらいは来ているはずだ。残雪期に来たこともある。あの時は雪崩の音の中を、木にしがみつきながら必死で登ったが、やはり山頂には至らなかった。

この山の自然環境は本当に素晴らしい。何回来ても、何か得るものがある。
しかし決して慣れさせてはくれない。他の山なら、何回か登れば慣れるのだが、ここは違う。
いつ登っても、きつい。

2018年11月4日日曜日

秘境

2014年に大笠山山頂付近から撮影
うっすらと雪化粧した仙人窟岳から笈ヶ岳 2018/11/03
深田久弥の『日本百名山』のあとがきに「笈ヶ岳か大笠山はぜひ百名山に入れたかったが、登頂の機会を得ないので遺憾ながら割愛した」とある。この山の素晴らしいところを書けば、本当にきりがない。
まず、このあたりは秘境と言われる富山県の五箇山の最奥部にあり、白山国立公園の北側にあたる。
国立公園の中での人間の行動は厳しく制限されているために、手つかずの自然が残されている。笈ヶ岳には未だに登山道すらない。今後も登山道なんて作って欲しくはないけれど。
同じ国立公園でも比較的開発が進んでいる北アルプスと比較して、この周辺は人の手が入っていない。
従って、登山道も何年経っても同じような雰囲気である。まあ、それを楽しめなくては本当の山好きとは言えないだろうが。
山らしい山である。ということは、同時に危険も多いわけであるが。

古い文献によれば、この山中に昔20mの高さの五重塔があったという。白山の修験道が盛んであったころ、白山から医王山に至る尾根道は、修行の道として使われていたという。
どこまでが本当かは分からないが、こんな険しい場所を昔の人が歩いていたなんて、にわかには信じられない。しかし遺跡としてこの稜線の「妙法山」や「笈ヶ岳」の山頂からは法華経の入った経筒が発見されたり、仏像が発見されたりしているのだ。
白山の北縦走路は「神の道」と言われているそうだが、こんなすばらしい大自然の中を歩けば、神様に逢えるのかもしれない、と思った。

北アルプスは東京からのアクセスも良く、観光化が進むのはやむを得ないと思う。
だがそのお陰というのも何だが、アクセスに時間がかかるため、白山山域は開発されていない。結果としてこのようなすばらしい場所が残ることになった。

提案であるが、このような素晴らしい場所は、今後人の手が入らないように「特別保護地域」に指定してほしい(大笠山から白山までの稜線については、特別保護地域になっているようだ)。一部指定されているようではあるが、白山山域は、北アルプスに比べてまだ少ないように思う。

日本にはいろいろな「知られざる秘境」があると思う。何も黒部峡谷だけが秘境ではない。
(わざわざ「阿曽原温泉」に行かなくても、それに匹敵する場所はまだまだある、ということを伝えたかった)

2018年11月3日土曜日

大笠山(アカモノの頂まで) どこよりも辛い尾根 落ち葉で大変だった

今日は出発が遅すぎた。2014年には山頂に立っているが、この大笠山のキツさは半端じゃないのは分かっていたつもりなので、行けるところまで行くことにした。

大笠の山頂に立とうと思ったら、出発が7:45分など、遅すぎてダメだ。少なくとも午前6時には出発しないと。それでも下手をすると12時に山頂に着けないかもしれない。山頂に至るには5時間以上はかかるが、今回は紅葉の落ち葉に妨げられて、非常に体力を消耗しさらに時間を要した。

この尾根が大変なのは、登山道があまり整備されていないことと、剱岳の早月尾根よりもキツいと思われる「フカバラノ尾根」の急登を登らなければならないからだ。北アルプスのどんな急登よりきつく、しかもアップダウンもある。登っている人は、皆山慣れした人ばかりだ。

下山時、落ち葉で滑って2mほど滑落した。
11月15日で桂ゲートが閉鎖される。今年はもうこの場所には来られない。

アカモノの頂まで、3時間ほど。行程の約半分。

登りの時、非常に美しい雲海が見えた!

前笈ヶ岳を通過したのが10:00を過ぎたので、この時点で大笠の山頂は諦める。

アカモノの頂。今日はここまで。山頂で他の登山者と30分ほど談笑。

雪を少しかぶった笈ヶ岳。絶景。来て良かった。

登山道にも少し雪が残っている。

なんて遠いんだ!大笠の頂にも白いものが見える。

ここは日本の秘境百選にも選ばれている「白山北部山域」。大畠谷は沢登りが一度は入渓したいと憧れる秘境の沢だ。

山頂にある「アカモノの頂」のプレート。

この辺りの紅葉は終了している。

仙人窟岳側にある、名もない滝。現実離れしている。

大ネズ(檜)ものすごい場所にある。この横は断崖絶壁。

下に来るに従い、紅葉が鮮やかさを増す。

すばらしい。大満足だ。しかし、紅葉に見とれ過ぎて、2mほど滑落。落ち葉の道はものすごく体力を消耗した。

本日の核心部。鏡岩上部の倒木。これが道をふさぎ、崖をトラバースしなければならない。いつもの事であるが、この周辺が最も危険な場所。やばいです。

あともう少しが大変なのが大笠だ。落ち葉で道が隠れた劇急登。しかも細い。岩が混じる。もしも滑ったら終わりである。この尾根を歩いたら早月尾根なんてちょろいもんだと思わざるをえない。それほどの急登です。今の時期は、ほんとなめちゃいけませんよ。

もちろんロープは張ってあるんですが、道が見えないので、とても怖いです。足場はありますが、崖のトラバース。

横を見ると、大畠谷の紅葉が美しすぎる。バテてきたので、写真をたくさん撮影した。

この山は一番最後が核心部と言われている。3本の鋼鉄のはしご、太い鎖場。以前に死亡事故が発生したので、設置されたという。

大畠谷橋に無事下山。横の紅葉が現実だろうか?と思うぐらいの美しさ。今まで見た中で最も美しい紅葉だと思った。透き通るような赤色だった。

大畠谷橋を渡る登山者。

美しすぎて、何も言えない。

今日登ってきた前笈ヶ岳が見える。

出発が遅かったので山頂を踏めなかったが、大満足の山行であった。