2022年10月24日月曜日

登山シーズンは終わりなの?

 

北アルプスもそろそろ冠雪し、もう登山シーズンは終わりという声も聞かれる。
しかし、秋から冬の山は、もちろん危険も多いが、暑くなく、虫もいないので「快適」な登山ができるシーズンだと思っている。
真夏の山はとにかく暑い。
標高3000mぐらいであれば、ちょうどよいはずなのであるが、日差しが強いと、とても暑い。
対して、秋から冬の山は気温がとても低いが、ハードな運動には一番適した気温である。
なので、すこしきつそうな山に登ることができる季節でもある。
また山の紅葉は新緑とともに、とても美しく、印象に残る登山ができるであろう。

秋の山は天候が急変しやすく、危険な一面もあるが、天気の見極めを誤らなければとても快適である。
雪になることもあるので、防寒着は一枚余分に、山中で夜を過ごすことができるような装備も必要になってくる。

2022年10月23日日曜日

越中駒ヶ岳 やはりきつかったんだな

先日登った越中駒ヶ岳の動画をいくつか見たが、足がつって遭難しかけた、という方の動画を見つけたので、シェアさせてもらいます。

僧ヶ岳までは比較的穏やかなのであるが、駒ヶ岳へ向かう尾根に入ると、がらりと様相が変わる。
いったん100mを下り、その後300mぐらい登る。
そして、やはり山頂直下の岩場がキーポイントになる。

動画のご夫婦は、奥様の方は登頂されたが、旦那さんの方は登頂を諦められたようだ。しかし帰り道、奥様の方が岩場の下りで足が筋肉痛を起こして歩けなくなられた。
幸い、エネルギー補給で回復されたようであるが、もしも完全に動けなくなっていたら、救助要請されていたことであろう。

やはりこの山は「きつい」部類に入るのだ。
私の感覚としては、白山(標高差1500m)よりも、大日岳(標高差1500m)よりも、難しく感じられた。
標高差としては、白山、大日岳には及ばないが、アップダウンがあり、道の状態がワイルドで、予想以上に体力を削られる感じがした。

しかしながら、今まで登った中で1,2を争うほどの絶景。
苦労して登るだけの価値は、絶対にある。
あまり知られていないマイナーな山であるが、印象深い山になった。

2022年10月22日土曜日

いい山にはいい渓谷がある


一番手前が嘉ヶ堂谷の最上部。黒部川をはさんで向こうに百貫山、名剣山。一番奥の白い山が白馬岳(天狗ノ頭)、不帰のキレット、唐松岳だ。

サンナビキ山方面。手前の深い谷がサンナビキ谷。こんな恐ろしく深い谷にも遡行記録がある。改めて人間って何でもするんだなあ、と思ってしまった。

大西良治『渓谷登攀』(ヤマケイ)には、越中駒ケ岳周辺の谷の遡行記録が載っている。
嘉ヶ堂谷(かかどうだに)~尾沼谷下降(2016年7月)という記録がそうだ。
嘉ヶ堂谷は越中駒ケ岳に端を発する谷、尾沼谷は僧ヶ岳からの谷だ。
記録を読むと分かるように、大西氏をもってしてもなかなか手ごわい谷のようである。
われわれ素人からすれば、どうしてこんなところに行こうとするのか、まったく理解できないレベルである。
沢をやらない一般登山者と沢屋(沢登り愛好家)の関係は、登山をしない人が、登山者に「なぜ登山などするのか?」と疑問を呈する場合と、同じ事ような関係なのだろう。
しかし、『渓谷登攀』を読むと、登山をやりつくして新たなフィールドを求めて沢に入って行く人の気持ちもわからないでもない。

それはともかくとして、越中駒ヶ岳は予想以上に素晴らしい山であった。
文字通り、立山連峰の最北端に位置し、横は黒部峡谷を挟んで後立山連峰、日本海まで一望できる。
特に印象深かったのが、今までに見たこともないほど、深く切れ込んだ渓谷が無数に走っている光景であった。

今まで見た中で印象深かったのが、大笠山にある「大畠谷(おばたきたん)」である。この谷も深く切れ落ちている(『渓谷登攀』にも遡行記録が載っている)。
大笠山も素晴らしい山である。

いい山は、他の山とはどこか違った雰囲気がある。それが非常に深い渓谷に由来するのかもしれない、と思ったので、書き留めておく。
私は切れ落ちた場所に、なぜかしびれてしまうのだ。

2022年10月21日金曜日

越中駒ヶ岳 秋山の締めとして 核心は見えない所にあり

 今年の残雪期、無雪期登山も、そろそろ終わりを迎える。

締めとして、越中駒ヶ岳を選択。この山は初めて登る。マイナーな山であり、最近まで登山道が無かったらしい。しかし山頂より望む後立山連峰は絶景らしい。

宇奈月の奥、僧ヶ岳林道の第三登山口より登山開始。僧ヶ岳までがアプローチ。往復9時間20分のコースタイム。事前の情報ではかなり険しく、きついらしかった。

(ただし、富山県山のグレーディングでは4Bとなっている。難易度はやや甘めだと思う。危険個所があるので、私の感覚では4Cぐらいだと思った。白山や大笠山よりたしかに全体的に急ではないが、通過が難しい場所が一か所あるので、実際はかなり難易度が高い部類に入るのではないか、と思っている)

僧ヶ岳までは快適な歩きでスピードが上がる。

しかし、僧ヶ岳から駒ヶ岳に向かう道はやせ尾根であり、両側がかなり切れ落ちている。

そして、見えていない部分にとても危険な場所があった。

全体としては秋山の締めとしてふさわしい、素晴らしい山であった。満足。

バイオトイレのある駐車場から歩き始める。

しばらく歩くと眼下に宇奈月温泉

登山道には飛騨片麻岩類の巨岩。

良い雰囲気だね

雪倉岳は冠雪している

この山では昔モリブデン鉱石を採掘していたそうだ

しばらく歩くと紅葉の道になってくる

すばらしいね






仏が平まで登ると僧ヶ岳が見える。これがちょうど中間地点である

ここまでくると宇奈月ダムが点のように小さく見える

上部から仏が平を俯瞰
中間地点の僧ヶ岳山頂

駒ヶ岳へのやせ尾根を進む。途中で見事なブナの紅葉

紅葉は最盛期になろうとしている



最低鞍部から北又谷。身がすくむほど切り立っている。

この辺りは両側が切れ落ちている。注意

だんだん標高を上げる

僧ヶ岳が低く見える

北駒ヶ岳まで登ると、今まで見えなかった越中駒ヶ岳の本峰が見えてくる。雪が付いているように見えて、思わず撤退を考えた。

この道標のような石が、核心部に差し掛かるしるしだ。この山の登山はここからスタートする。これまでは、アプローチにすぎない。

意を決して、岩場に踏み入る

剱岳の早月尾根を思い出してしまう、切れ落ちた道

横は絶壁

このあたりから、毛勝山の陰から剱岳が頭を出す

核心部が現れる

何本もロープがかかった、垂直に近いスラブ。ここはとても難しい。落ち着いて上り下りをすること。焦ると危険だ。ゆっくり足場を探せば見える。しかし、天候の悪いときや、雪がついていたり、凍っている時は先に進んではならない。

スラブを登り切ったところ


この岩の下がスラブになっている

見下ろしたところ。下りは特に気を付けよう

ここまでくれば、山頂はあとわずか

ビクトリーロード

山頂に立つ。魚津の町があんなに小さく見える

うっすらと積雪があった

白山まで見える

後立山連峰

手前が毛勝山、奥が剱岳だ。ものすごい光景である。ただ圧倒される

五竜岳

後立山連峰のパノラマ




山頂の立派な石碑

下山後入湯した宇奈月温泉総湯。清潔感があって気持ちよかった

宇奈月駅の前には温泉噴水がある。とても湯量が豊富なのだ。