この場合、結晶はまったく同じ形に見えるだろう。
石英と混じる曹長岩にも、大きな結晶がある。しかし、この大きな結晶は、ひすいの表面にも現れる場合がある。
つまり、結晶の大きさ、形によっても、ひすいであるかどうかは、ほぼ区別がつかない、ということなのである。
下の写真は写りがよくないのだが、結晶を撮影したものである。
これは間違いなくひすいである(比重3.22であるから、理想的な比重に近い。かなり含有量が高いサンプルである。捨てられた端材であるかもしれない)。しかしその結晶の形は石英と見間違えるほどだ。しかも大きな結晶まである。そのため拾ったときは石英であると思っていた。 |
これも曹長岩に近いが、ひすいを含んでいると思われる石(黒翡翠なので比重は2.9。含まれるグラファイトの比重が軽いため、ひすいよりわずかに軽くなる)。表面の結晶はほぼ石英のものと変わらないように見える。曹長岩に含まれる石英が、表面に出てきてるのかも。 |
これは石英(比重2.5)。大きな結晶と、細かい結晶が混じりあっており、非常に紛らわしい。拾った時には丸いひすいかと思ったが、まったく違う。 |
これまでは結晶を見て拾っていたが、これも当てにならないことがわかってきた。
一体全体、ひすいというのはどんな石なのか?またわけが分からなくなってきた。
前から感じていたが、結晶が関係ないとすれば、どうやって判断しろというのか。
深い緑色を含んでいるというが、それはオンファス輝石や角閃石という別の鉱物による発色らしい。
つまり、色の濃いものは純粋なひすいではない。