2020年4月14日火曜日

自律分散型社会の加速


自律分散型組織(Decentralized Autonomous Organization)とは、簡単に言えば、「契約の手続きを自動化してしまおう」というシステムである。

例えば、今までの「働いて、会社から給料をもらう」という社会の仕組みを自動化し、「働いて、個人から報酬をもらう」という仕組みにする、ということだ。
これによって、中間で契約を管理する会社組織は不要になる。

なぜこれが可能になるのか、と言えば「契約の履行が自動化できる」仕組みがあるからだ。
この仕組みを担うのが「ブロックチェーン」という分散型のデータベースである。
これは簡単に言えば多量のデータを、安全に確実に保存する仕組みである。
理論上、データの書き換えや損失が無い(現状ではまだそこまでは行っていないが、将来はそうなっていくであろう)

自動販売機がよく例にあげられる。お金や電子マネーを入れれば自動的に商品が手に入る。
これは人間ではなく、コンピュータのプログラムが売買契約を履行しているから、できることである。

「あらゆる社会契約を、自動販売機にしてしまおう」というのが、自律分散型組織の目的だ。
こうすることにより、会社からモノを買うというのではなくて、個人と個人が、あるいは個人と商品を製造している業者が直接取引できるようになる。つまり、仲介する会社が不要になる、という考え方だ。

今はまだまだ中間で売買を仲介している企業は多いが、そのうちになくなっていくかもしれない。
実際に社会はこの方向に向かって急速に変化しているように感じられる。

今回の新型コロナウイルスの蔓延で、社会がさらにこの方向へ進むことは確実だと思われる。