翡翠には2種類あって、中国で翡翠とされていた石はネフライト(緑閃石)、日本で翡翠とされる石は硬玉(ヒスイ輝石)であり、化学的組成が全く異なる。
ネフライトは簡単に言えば石綿の仲間だ。
ヒスイ輝石はケイ酸塩鉱物の一種で、どちらかといえばガラスの仲間だ。
比重はあまり変わらないが、持った感じ、軽く感じる。
モース硬度は6.5と、硬玉ヒスイの7よりわずかに柔らかいため「軟玉」の名がある。
ヒスイハンターにとっては、目的の石ではないために、「ネフ」と呼び捨てられたり、「油石」などど呼ばれて、かなり軽んじられている。
海岸には打ち捨てられたネフライトがどこにでも見つかる。
歴史的には「軟玉」のほうが、翡翠と呼ぶにふさわしい石なのにねえ。
光を通してやると、美しく緑色になるものが多い。
中には白い部分もあり、よく光を通す。
やはり柔らかいので、波に揉まれると角が取れ、丸っこい石が多い。
加工しやすい、と言ったものの、硬度が6.5もあるのでかなり硬い石だ。
石英の硬度は7なので、ガラスで引っ掻くと傷がつくはずだ。
個人的には、良い石だと思っている。お気に入りのコレクションである。