2022年9月3日土曜日

放射性鉱物の重要さ


 ひすいがきっかけで、いろいろな鉱物に興味を持つようになった。
(放射線を発する鉱物に興味が出てきたら、かなり岩石オタクになってしまった、と言えるであろう)
ひすいが地殻上にたくさん存在する「ケイ酸塩鉱物」の一種であるに対し、放射性鉱物はわずかしか存在しない。
ウランは地殻上にはあまりない。
ジルコニウム、タンタル等はレアメタル(希少金属)とも言われ、なかなかお目にかかれない。
工業的に重要な物質であるにもかかわらず、ほとんどを中国やアフリカ等からの輸入に頼っているのが現状だ。

希少金属は、その電気的特性からスマートフォン等の電子部品に使われ、需要が非常に多くなっている。
またウランは原子力発電に欠かせない。
これらの希少な金属元素を含むのが、放射性鉱物なのである。さらにこれらの鉱物にはイットリウム、セリウム、ランタンなどレアアース(希土類元素)も含まれる。
これらの元素を含む「花崗岩ペグマタイト」は、地殻深くでゆっくり結晶する。そのために希少金属が凝縮される。凝縮された部分を「ペグマタイト鉱床」と呼ぶ。

ひすいはガラスなどと同じ鉱物で、宝石以外に需要はないが、希少金属は現代社会に欠かせない重要な物質である。
おのずから両者の価値に、大きな差があることが理解できるであろう。

今後、中国との関係悪化によって、これらの物質が入手できなくなった場合、国内の鉱床を掘る必要が出てくるかもしれない。
幸いにして、日本は火山地帯なのでこれらの鉱物がいくらか存在する。
いざというときのために、このような鉱床の開発、保護をしておかなければならないのではないだろうか?