2022年9月18日日曜日

放射性鉱物探しのおもしろさ



最近、ヒスイ探しには行かなくなった。ヒスイは確かにきれいな石かもしれないが、ただそれだけの存在だ。
また「翡翠」の定義も、多種多様、文化によって違う、など、はっきりしない。
中国では「羊脂玉」というネフライトの白いものが最も尊ばれ、17世紀以降は「硬玉」であるひすい輝石が好まれた。
時代によって、支配者によって、定義が変わるのが「ひすい」である。
おまけに、ひすい輝石にはいろいろな鉱物が混じっており、それ自体が「岩石」の扱いである。
つまり、ひすいの定義は、人間の美的感覚のみに依存しているのである。それを「定義」と言えるのであろうか?さまざまに価値が変化するものをどうやって「定義」するのだろうか?
このように理解するのが困難な石を「どれが本物なのであろうか」と悩むのは、だいぶ飽きてきた。

はっきりと「これがその石である」と分かるような石がないものだろうか?
放射性鉱物は、放射線を発しているため、ガイガーカウンターがあれば、石を特定できる。
放射性鉱物も岩石であるから、さまざまな鉱物が混じっている。しかし、同じ混じっているなら、はっきりと認識できるほうが、すっきりするではないか?
私ははっきりと白黒を付けないと気が済まない性格である。
「本当にこれがそうなのだろうか?」と悩むよりは、はっきり「これがそうなのである」という答えが出る方を好む。
たしかに放射性鉱物には、放射線を出す物質はわずかしか含まれいていない。
しかし、それを出している鉱物が、ウランかトリウムであるということははっきりわかるのである。
私にとって、それが放射性鉱物探しのおもしろさである。
探索機器を使って探せるのも面白いと思った。