2019年6月20日木曜日

糸魚川周辺の山は生命で躍動している

一昨日の地震はかなり強い地震であった。
被害に遭われた方も多数おられる。お見舞い申し上げます。

この場所は、まさにユーラシアプレートが北米プレートの下に沈む場所なのだ(現時点では衝突の域を出ていないとされる)。どこで地震が起こってもおかしくない。
日本海東縁変動帯の線の真上にあり、地震が起こりやすい場所である。
日本列島はプレートの歪みが集中している場所であり、いつどこで起こってもおかしくないのではあるが、特にこの近辺は地震の確率が高い。大きな被害を出した中越地震は記憶に新しい。

このような特殊な環境の影響であろうか、地形の変化が激しく、そこにいろいろな生物が躍動しているのもこの地域の特徴だ。
岩だらけの高山もそれなりの魅力があるが、このような場所の方が、むしろ「山」と呼ぶにふさわしいのではないだろうか?。

最近この地域ばかりに出かけるのは、ここに来ると山と海のエネルギーを同時に頂けるからである。
一回の山行で、身も心も癒される、素晴らしい場所であると思っている。しばらくはこの稀に見る美しい場所の周辺の山を散策してみようかな、と考えている。

高浪の池を、明星山頂付近から見下ろす。この池にはナミタロウ(2-3mあるという巨大魚)の伝説がある。この場所は下から見ると断崖絶壁の上。ロッククライミングのコースは、ちょうどこの真下にある。

竜護の尾根の途中にある、石灰岩が侵食された底知れぬ穴。冷たい風が出ており、気持ち良い。

竜護の尾根から、青海黒姫山方向。この方向に、日本で一番深い白蓮洞などの鍾乳洞が存在する。また、水が地中に吸い込まれているというマイコミ平などもある。マイコミ平の周辺では、1000mにも満たない標高なのに高山植物が生育しているという。保護のために人間の立ち入りが厳しく制限されており、年間200名程度しか入れない。ちなみに今年は災害のため、一般公開は中止されたそうだ。比較的狭いエリアなのだが、非常に自然が濃厚な場所だ。

頸城駒ヶ岳、鬼ヶ面山、鋸岳、奥は活火山で今も噴煙を上げる新潟焼山だ。この特異な山々の形を初めて見たとき、すごく驚いたものだ。こんな形の山々は、幾つものプレートが集中するここだけにしかないのではないだろうか?

朝日岳に向かってまっすぐ伸びる尾根。急に標高が上がっている様子がわかる。

Google Earthでこの周辺の立体図を作ってみた。黒姫山と明星山はもともと一体だったのではないか?何億年もの時間をかけて、石灰岩が溶けていったのかもしれない、などと想像を逞しくしてみる。