2019年6月18日火曜日

明星山 ロストワールド ドロドロの冷気吹き出す水の山

先日、青海黒姫山の山頂から明星山を見て、次回は是非行きたいと思っていたが、今日実現した。最初小滝川ヒスイ峽経由で行こうとしたが、土砂崩れ情報があったので、急遽、岡集落コースに変更。

しかし、この山は見た目よりずっときつかった。
まずは約90分の林道歩き。林道に車が入れないために、徒歩で行くしかない。

そして登山口から急登が始まるのだが、これがまた青海黒姫山以上にドロドロなのだ。
この山も全山石灰岩の山で、至る所から出水し、沢が多い。
登山道は何回も沢の渡渉を強いられる。
また、土砂崩れも多く、一部高巻きのルートになっているが、ドロドロの崖になっており、危険だ。登山靴は一瞬でドロドロになる。
まるで飛越新道のようだ。長靴で登山するのもありかと思う。

そして、ルートがわかりにくいために、GPSは必須だ。沢を登る箇所、渡渉する箇所では、ルートを見失う可能性がある(実際、何回か迷った)
また、雨の後などでは、沢を渡渉することができなくなるかもしれない。

ドリーネ地形の窪地が多く、アップダウンも激しい。
鍾乳洞があるのか、常に冷気が吹き出しており、雪渓の残る箇所も多い。
ここにしかいない動物や、2000m以上で見られるような高山植物もある。
不思議な世界である。

山頂に連なる「竜護の尾根」は、石灰岩のヤセ尾根であり、かなり傾斜があり、滑りやすいので、落ちると大事故につながる。

以上のような理由から、この山は標高以上に難易度が高く、初心者向けでは無い。
山頂までは4時間かかる、と思った方が良い。

最初はこのような林道を1時間30分、登山口に向かって歩く。

道の途中から見たターゲット

海谷山塊が異様な姿をはっきり現す
登山口につく、ここまで90分かかる

分かりにくいルートと、滑りやすい急登。先が思いやられる

今の時期、標高1000m足らずの山に、なぜ雪渓があるのだろう?

ギンリョウソウの大群落は初めて見た

非常に硬い雪渓だ。もう少し時期が早ければ、アイゼンは必須だろう。

オゼマイマイだと思われる。こんなカタツムリは見たことがない。この山には、ここにしかいないムラヤママイマイというめずらしいカタツムリが生息する。会っていたのかもしれないが、写真には収められず。

シラネアオイ

石灰岩の落石

最初は岡コースからの直登ルートで登ってきた
山頂着。3時間30分かかった。


栂海新道から、白馬岳の稜線が目の前だ。すばらしかった

まだ真っ白な北アルプス

山頂を後にし、展望台へ。途中に祠があった。

展望台からは、360度の景観だ。




この間登った青海黒姫山だ

しばらく佇んで、今度は「竜護の尾根」経由で下山することにしてみた

むちゃくちゃ急な下りだ。岩稜歩きに慣れていない人は、危険を感じるだろう。

尾根を降りると、沢を渡渉して、岡ルートに復帰

こんな沢を5、6回は渡渉しなければならない。ルートを間違えると大変なことになる。ピンクテープを見失わないように

甘露の水。唯一の水場だ。とてもおいしい水だった。

林道に戻り、明星山を振り返る。見かけ以上にきつい山だった。

帰り道、須沢海岸へ寄って、定番のヒスイ探しをしてきた。

前日の嵐のせいで、水は濁り、大波が来ていて危険だった。早々に切り上げて、帰途に着いた。