2020年3月20日金曜日
ひすいの判定が難しい訳
ひすいとは
姫川薬石庵 コバさんのブログより
ひすいの判定がなぜ難しいのか、かなり悩んできたが、上のページを見てなんとなく結論が出たような気がする。
要するに、糸魚川で拾えるような石は「岩石」であって、宝石の「翡翠」ではないのだ。
岩に僅かばかりの翡翠が混じっていても、それを翡翠とは言わないのだ。
蛇紋岩などの、他の鉱物が混じっていても、それは翡翠ではない。
この定義に従えば、糸魚川の海で拾える石は、ほぼ100%、ひすいではないのだ!
本物の翡翠とは、例えば下のリンクにあるような、極めて純度の高いものだ。
純粋な翡翠は透明で氷のようである。これを「氷種」という。
糸魚川にはこのような石は、どこを探しても無い。
宝石に値する石は、これに不純物がごくわずかに入って緑や赤や紫や青になったものだ。
ミャンマー産氷種ひすい
岩石である限り、いろいろなものが混じっていて当然である。
そういう石は、「宝石」として家宝にするようなものではない。
宝石としての価値は、無いと思っていただければ間違いないと思う。
ただ、日本には自然石を楽しむ文化がある。庭石や、盆石にして風景を愛でるのである。
盆栽に加えてある石もよく目にする。
たとえ世界的なレベルで見れば、「石」にしか過ぎないものであっても。
だから、翡翠の判別にはそれほどこだわらなくてもよい。
どれも、それほど価値に違いはない。
価値にこだわって拾うのは、石のほんとうの姿を見失うような気がする。
(どこかで同じようなことを書いた気がする…)