2021年10月30日土曜日

ガラスの美しさ

 ガラスの勾玉(出土品)。とても美しい


以下はシーグラス(波で削られた人工ガラス)なのだけれども、中にはすごく良いものがある。
ほぼ球形なのだが、ラムネの玉か何かだろうか?
あるいはビー玉?水槽の飾り?
しかし、深い青色は天然には存在しない色だ。
波に洗われると、独特の味が出る。

古墳時代にもなると、ガラス製の勾玉も作られていたようだ。
美しさを追求すると、だんだん夾雑物が取り除かれていくのだろうか?
ひすいは純粋に混じりけのないものは、ごくごく少ないので、素材としての美しさを追求するためには、十分な素材ではなくなっていったのかもしれない。
ガラスは割れやすいが透明で、見た目が非常に美しい。
縄文時代には無かった新しい「美」がガラスだったのかもしれない。
しかし、その代償として素材の「堅牢さ」が失われてしまったともいえるだろう。
縄文時代のヒスイ製装飾品の美しさは「本物」である。




2021年10月29日金曜日

ロディン岩は新潟石を含むことがある

糸魚川石について

見たことのない青い鉱物が入った石(デュモルチ石だろうか?。母岩はひすいだと思うが、青い部分は糸魚川石なのだろうか?自信はないが)

これは写真でしかお目にかかったことはないが、糸魚川地方のロディン岩に含まれることがあるという。
特に薄紫のダイアスポアという石を含んでいる場合、一緒に見つかる場合があるようだ。
私は一度も見つけたことはない。無理もない。最高にレアな石なのだから。
奴奈川石、青海石とおぼしき石は拾ったことがあり、過去にこのブログで紹介したことはある
これにしても、めったに無い石であり、たった一回だけ、出会ったことがあるだけだ。
あと、糸魚川にしかない石には、ひすいに混じることがあるという「糸魚川石」という青い石がある。
いずれも「ストロンチウム」を含んだ石である。
これらの「新鉱物」は、世界中でも糸魚川にしか産出が無い、という、特にレアな石であり、ミャンマーに行けば多量に産出されるひすい輝石やコスモクロア輝石とは比較にならないほど貴重な存在である。

ロディン岩はひすいハンターは投げている石だと思うが、その中に、このような「科学的に」貴重な鉱物を含む場合もあるのだがら、糸魚川の石は奥が深い。

休日になると数千人ですか…

 


ひすい拾いは最近過熱気味かな?
ひすいでYouTuberになる人まで現れて、つぎつぎとチャンネルが立ち上がっているようだ。
いくつか参考にさせてもらったが、見解が私とは違うものもあり「いろんな考え方があるものだなあ」と思った。
その相違を楽しめて、とても面白かったな。
いちいち指摘することはしないけど、皆さんそれなりの「ひすい眼」で楽しんでいらっしゃるようだ。
そのなかに気になる話があった。

私は休日には海岸に出ないが、近年宮崎や糸魚川の海岸では休日祭日になると、数千人の人がひすい拾いに訪れると言う。
数千人という数に驚いたが、糸魚川市はフォッサマグナミュージアムを建設したし、ジオパークにも登録されたし、ひすいを観光の目玉に町おこしされているようだから、それはそれでいいのではないか。
ひすいで町が潤えば、経済が活性化するだろう。町にとっては良い事ではないだろうか。

しかしながら、数千人が海岸に出て、ひすいを探すのである。
最近ほとんど見つからないと思ったら、こういう事情があるのだ。
普通に歩いていたら、ネフライトはおろか、キツネ石すら見つかりにくい。
沢山の人が来て、海岸を歩いているからだ。
ははは。これでは何も見つからないはずだ。もともとひすい転石なんて、めったにあるものではないからね。

しかしどんなにひすいが無くなったとしても、糸魚川の海岸の「美しさ」は守れるはずだ。
風景は変わらないはずだから。
海岸に「ゴミ」を捨てたり、拾った「キツネ石」を駐車場に放置したりしなければね。

どんなに拾えなくても、あの美しい海岸を歩くだけで、とても癒されるし、元気になれる。

2021年10月28日木曜日

きれいは自分で決めたら良い



私は石を拾っても、鑑定してもらったことはない。
その石が「科学的に」どういう組成であったとしても、自分が「美しい」と思って拾った石だから。
その事実の方が、科学的にうんぬんよりも、大切なことだと思っている。
5000年も前に、糸魚川でヒスイを拾い、加工した縄文人はもちろん「科学」は知らなかった。
それでも、あれほど美しい勾玉や大珠の加工品を残している。
それは「色」「形」「素材」すべてを総合して「美しい」ものを作ろうとしたからだと思う。ひすいはたまたま彼らの美的感覚を刺激したに過ぎない、と思う。
実際、少し時代が下ると、ヒスイだけでなく、碧玉(チャート)や玻璃(水晶、または人工的に作られたガラス、天然ガラス)のものも作られるようになった。
これは「素材」そのものより「それが美しいか、どうか」の方が大切だったことを示しているのではないか?

だから、石の美しさは自分がその石に対して、どう思ったか、がすべてだと思う。
ひすいにしてもただ「素材」がひすいであるだけでは、何の意味もないだろう。
それが「美」をもっていなければ。
そういう「感覚」を大切にしたいからこそ、私は拾った石をわざわざ鑑定してもらったことはない。
科学的な成分分析は、また別の分野の話になる。
その場合「糸魚川石」やら「新潟石」などの、この地方にしか存在しない希少鉱物の方が、ひすいよりはるかに価値が高い、ということになってくるのではないだろうか?
ひすいは科学的にはそんなに希少性はない。

透過光 いい色だな

拾ってきたひすいの一番色のいいところに光を当ててみた。
光の具合から、角閃石(ネフライト)由来だと思う。
緑の部分は角閃石で、灰色の部分がひすいじゃないかな?(純粋なひすいが白なので、これは不純物がかなり混じっているタイプ)
糸魚川ひすいの緑はコスモクロア、オンファス、角閃石が原因になると言う。
以前緑がコスモクロア由来かと思う灰色緑ひすいは拾ったことがあるが、クロムだともっと明るい緑色をしているような気がする(濃くなると黒くなるという)。
オンファスの場合、FeCl2(塩化第一鉄、または塩化鉄(Ⅱ))の色。
ニッケル、鉄系の色はキツネ石と共通し、この色を見た時はロディン岩か、含ニッケル珪質変成岩、緑石英のうちのどれかだと思った。
実際そうなのかもしれない(^^; キツネ石も透過光が非常にきれいなのである(だから緑だけでは判断できないのである)。
本命のひすい輝石がきれいでなく、不純物の角閃石がきれいなのだ。
まあ、きれいならきつね石であろうが、ロディン岩であろうが、関係ないけどね。
私はそういうスタンスで、石拾いを楽しんでいる。
だから、わざわざ鑑定に出したことは無い。
どうせ宝石屋さんに言わせたら「石ころ」でしかない。





 

2021年10月27日水曜日

ひすいを太陽光撮影

 拾ったひすいを太陽光撮影。
太陽光で見ると、とてもきれいに見える。
ルチルか海やけも入っていて、good。
本物だったら、滅多に拾えない品質なんだけど、はたして、本物なんだろうか?
「ロディン岩とネフライト」という可能性もあるけど。
自分の判断では本物だと思っているが、科学的に分析したらどうなるか、わからない。
まあ、いいか。







ジャパニーズクラフトジン「翠」。
ひすいの色は、このパッケージ色なんだよね。
青みがかった緑。信号機の青色。

2021年10月26日火曜日

緑色岩

 


オンファス輝石かと思って拾った石。

表面ががさついており、比重はあるけど緑色岩。

オンファスは表面がツルツルなんだな。

ロディン岩(緑簾(れん)石)

昨日は比重3以上の石が多かったのだが、ロディン岩も拾っていた。
以下は比重が高いけれども、表面が荒れており、ごつごつした感じ。
こういうのは典型的なロディン岩だと思うのだが。しかし晶洞は無い。
緑簾石(比重3.4)の成分が比較的多いロディン岩なのかもしれない。
付着している茶色の鉱物は何だろう?

見た目でひすいではないと思ったものの、緑が気になって採取したもの。比重3.4。ロディン岩である。

光を通してみる。黄緑色。

 

ひすいの「翠」 ロディン岩の「緑」

 

ロディン岩の緑とひすいのそれは明らかに違いがある

昨日拾った石がひすいなのかどうなのか、まだ確信はないけれども、ほぼ8割ひすいだと思う。
理由は緑色がロディン岩と比べて「きれいだ」というだけなのだが。
ロディン岩の緑はどちらかというと「若草色」に近い。
ひすいの緑はそれよりも「青」が強い。緑というより「翠(かわせみの羽の色)」と表現したほうが正確だろうか?。しかし青が強すぎるとニッケル含有石英。
この微妙な緑の違いがはっきりしないと、ひすいだと確信できない。
昨日の石はほんとうに微妙で難しいのだ。
ロディン岩と一体になっているタイプのひすいもある。悩ましいところだ。

2021年10月25日月曜日

ひすい拾い 比重結構高い

ロディン岩ではないです。ほんとかな?。翠の種類が違う(写真では分かりにくいかも)。分かる人には分かると思う(笑)
比重3.2の石(これはロディン岩かも)※ 予想に反して、ひすい結晶がたくさん確認出来たので、灰緑ひすいで良いみたいです。割れているのが残念

本日はひすい拾い。場所はかなりマニアックで危険な場所なので伏せておきます。
とある海岸であることは間違いないです。
波が多少弱かったのでまだ拾えましたが、それでも危ない場面はありました。
午後からうねりが出て来て、時折高波になるので、中止。
最近海が荒れていたので、もしかしたらあるかもしれない、と思って行ったら、すこしありました。
拾った石ほとんどが比重3以上。こんなことはあまりありませんね。
ただ、発色があまりにも良すぎるので、ネフライトの可能性もあり。
じっさい、ネフライトや蛇紋はけっこうあった。
大きな蛇紋岩があったのだけれども、大きすぎたので採取するのを諦めました。

これは表面が滑らかでないが、ネフライトだろう。

ネフライトのわりには、ガザガザなんだよね。蛇紋岩かな?しかし磁石には付かないし。

比重3.3の石。やばい雰囲気がある

これはひすいでまちがいないだろう。

比重3.2の灰色緑石。表面つるつる。ネフライトかな?
 




2021年10月16日土曜日

冬が来る前に白山(2702m)

ワクチン接種後2回目の登山は、平瀬道からの白山。
平瀬道に行く「白山公園線」は災害が続き、通行止めばかりで、なかなか開通しなかった。
今年はなんとか開通。絶対行きたいと思っていた。
昨日はこんな日を狙っていたんだ、という位理想的な快晴。申し分ない景観。
紅葉はもう終わりに近かったが、最高の白山を堪能できた。


紅葉はもう終盤。しかし空の青さに映えてこの上なく美しい。

平瀬道から望む白山の景観。双耳峰の特徴がここからだととてもよくわかる

朝日が昇ってきた


ナナカマドの実が真っ赤

北アルプスの大展望。富士山は御嶽に隠れて見えないそうだ

カンクラ雪渓上部

目指す御前峰

雲海がきれいだなあ

もう少しで山頂だ

山頂着

他の登山者に教えてもらった、亀のレリーフ

剣ヶ峰付近

白山奥宮

別山と室堂

山頂からパノラマ

雲があんな下に


御宝庫岩かな?

御池めぐりすることにした。旧火口域の一番下から、御前峰を見上げる

登山禁止の剣ヶ峰

翠が池

御前峰と剣ヶ峰

いろいろな池がある

ハイマツ

大汝山 登っている人がいたけど、足が疲れていたので、登るのはやめた

室堂にむかいます

もうそろそろ小屋閉めらしい

ここのトラバースもなかなか良いね

下山開始

三方崩山

大倉山付近まで降りて来た。下りは速いね(笑)

崩壊地


雨が降っている時など、通過に注意







木陰に入ると涼しいが、日向は酷暑だった

今日は暑かったなあ

締めは大白川露天風呂。平日にも関わらず、けっこう満員だった。