海岸の濡れた岩を安全に上り下りする時に、登山の知識と経験が多少なりとも役にたつような気がする。
濡れた岩に、不用意に立つと簡単に転倒してしまう。
転倒すると、岩に頭をぶつけたり、捻挫したりするので、「三点確保」しながら登らなくてはならない。
三点確保は、足と手の「三点」を必ず地面に接触させておく、という方法だ。
両足がついている時は、片手を、両手が着いているときは必ず両足のうちの一方を、地面に着けておく、ということだ。
これによって、転倒・滑落の可能性を減らす。
この方法で岩の上り下りをしないと、とくに濡れた岩場は危険だ。
親不知のような険しい岩場の連続する場所では、本来ならロープとハーネスが必要なのだが、この方法である程度は大丈夫である。
もちろん、これだけでは厳しい場所も存在する。
海は山と違って、下は荒海だ。落ちたら決して助からない。
ここまでして、ひすいを求める意味があるのか、とも思うが、探し出すととことん探してみたくなるものだ。
知らないうちにとても危険な場所に入り込んでしまうこともあった。
山と違って、海ではいつ波にさらわれるかもわからない。
しかも磯は濡れた岩場。
深追いは禁物だ。