2020年3月28日土曜日

赤いひすい輝石岩

海岸のひすい輝石岩(あくまでもひすいを含んだ岩石)は、「海焼け」という茶色の部分がある場合が多い。これはひすいの緑色が塩化鉄(Ⅱ)に由来することによる。

要はこの鉄分が、海水によって酸化鉄になっている、ということだ。
これによって、赤みがかった色になっている。しかしこれは普通「赤翡翠」とは言わない。
真に赤翡翠と言えるようなものは、ミャンマーで産するような、全体が赤色のものである。これは深いレベルで、岩石そのものに酸化鉄が含まれていることによる。
これは糸魚川には存在しない色だと言われている。

だが、実際にはわずかながらあるらしい。
以下の写真のようなものが、もしかしたらそうなのかな?と思ったので載せてみる。
多分、単なる海焼けだろうけど。

典型的な海焼けの入ったひすい輝石岩。

光を通すと、あまり色は変わらない。基本的に黄緑色。これはひすい輝石岩では普通である。

これは糸巻きひすい輝石岩。見た目は普通の灰ひすいにしか見えない。

上のものに光を通すと、全体に赤みがかった色が広がる。海焼けとは異質な感じがする。これは深いレベルで酸化鉄が入り込んでいるのではないだろうか?

これも海焼けの入った普通のひすい輝石岩に見える。だいぶ粗いが、ひすい結晶が確認できる。

緑色の部分は、普通に緑色に光を通す。

しかし、裏返してみると、白いひすいが付着しているようだ。結晶がはっきりあるので、これはひすい輝石であろう、と思われる。

光を通すと、強い赤みが感じられる。これも、深いレベルで酸化鉄が影響しているように思われる。