暴風の中を登る登山者 @金剛堂山 昨日 |
雪煙で煙る稜線 @金剛堂山 昨日 |
まず金剛堂山は、山頂に「風衝草原」が広がっている山。
「風衝」とは、常に風が強く、そのために木が吹き飛ばされて育たない場所のことを言うのだそうだ。
今までは、たまたま風が弱いときに登っていただけであり、実は風が強い時のほうが多い、ということを認識していなかった。
そのため、頭の中に「風対策」が無かった。これがまず、第1点目の反省点だ。
そして「バラクラバ」を持って行かなかった。
「快晴なのに、そんなに風が吹くわけがない」という思い込み。
実際には雪山の風は身を切るように冷たかった。
下界の温度は17度ほどあったらしいが、金剛堂山は標高1650mほどあるので、17-9.9=7.1度ほど。朝はもっと寒いから実際は0度ほどだった可能性がある。
これに風速20mぐらいの風が常に吹いていたとしたら、体感温度は氷点下となる。
この状況で、雨具のフードのみでやりすごしていたのだ。
周りの人はみなバラクラバを装着しておられた。
冬山の風は、下手をすれば凍傷を招く。これが第2点。
暴風の為、視界が狭くなる。そのため、ゴーグルをしたほうが正解だった。
これが第3点。
そして、最後に、あの状況で山頂を目指すことは、そもそも無理があったのではないだろうか?
今回は装備が十分でないまま、読みが外れて予想外の状況に出くわしてしまった。
この場合、そこから引き返すのが良かったのではないだろうか?
山では想定外の気象条件が起こりうる。あまり荷物を多くするのも問題があるが、いやしくも冬山に登ろうとする者は、装備の重量を嫌ってはならないのだ、と思った。
登山口での判断が、必ずしも正しいとは限らないことを、今回の山行で経験した。