2023年12月6日水曜日

謎の穴について調べてみた

 甌穴について

昨日、子不知海岸で見つけた謎の穴は、「甌穴」と言われるものだ。
しかし謎なのは「なぜ、直列に並んでできているのか」である。
このような例は、他で探してみたのだが見つからなかった。
今話題のChatGPTにも訊いてみたが、
しかし、"直列で出来る甌穴"という表現は、一連の甌穴が直線状に並んで形成されることを指していると解釈できます。これは、特定の水流パターンや地質条件下で理論的には可能かもしれませんが、具体的な例や文献は見つかりませんでした。」

ということなので、多分どこでも見つかっていないのであろう。ただ、特定の条件下ではありえる、ということだ。

まず、この甌穴は花崗岩に閃緑岩か何かが貫入した岩の上にできている。
その貫入の形状がほぼ直線であることに関係するのではないか?
しかも、それらは等間隔で並んでいる。

いろいろな可能性があるが、以下に自分の考えた可能性を列挙してみる。

① 護岸工事のための重機か何かを固定するために、直線の穴があけられ、そこに小石が挟まって、波に洗われ、石の回転によって花崗岩が削られた。

② 貫入した閃緑岩が侵食され、等間隔のクラックに小石が挟まり、花崗岩が削られた。

③ 昔、親不知海岸から子不知海岸までは、海岸に通路が作られていたらしい。その遺構に小石が挟まり、削られた。

④ 工事の際、この岩が邪魔だったので、くさびを打ち込んで割ろうとしたが割れなかった。それに石が入り込み、甌穴のようになった。

あまりに直線的であり、等間隔で出来ているので、「人の手が作ったもの」にも見える。
しかしながら、貫入している岩石はほぼ直線で入っているものもある。しかも、一定の間隔でクラックが入っている。
穴は岩の上を海に向かって伸びている。人間がわざわざ、こんなものを作るだろうか?
列の終端は海の中に消えている。

自然にできたものとすれば、②の可能性が一番高いと思う。しかし、直列している甌穴は、貫入した閃緑岩の上にできているものではないように見える。
謎は深まるばかり。

貫入している岩石。直線状ではないものもある。

列状にできた甌穴。人工的に見える。

右上に見えるものが、直線状に入った閃緑岩か何かの貫入。一定の間隔で穴が開きつつあるのがわかる。

しかし、この穴が開いている場所の周りには貫入が見られない。だとすれば、もっと別の要因で出来たことになるのだが。やはり人工的なものなのだろうか?

※ おまけ

この辺りには古代王国「高志(越)の国」があり、例の沼河比売が治めていた。
その時代の古代遺跡なのかな、とも思ってしまった。
想像は尽きないが、昔の人と何か関係があるのなら面白いなあ、と思った。

2023年12月5日火曜日

勝山から深谷まで 棚から牡丹餅はなかった 「海の蛇石」を見つけた

 前回良い石を拾えたので、「今回ももしかしたら」と思って再び糸魚川へ。
だが、ひすい拾いはそんなに甘くない。
100万個に一個の石を、簡単に拾えたら「誰だって拾える」という事になる🤣。
ひすいは最近では「ごくまれに」「運が(相当)良くなければ拾えない」ことになっている。
ゆえに、拾おうと思って拾えるものでは決してない。

今回は引き潮で「海の道」が開けており、初めて深谷まで行けた。
しかし、子不知から先は条件は良いものの、まったくめぼしい石がない。

今日の成果。どこにでもあるオンファス輝石とネフライト。もっとも、最近ではこれらの数ですら減っているのだが。

波は静か。今の季節にしては異常な静かさだ

深谷のロックシェッド。ここまで初めて来られた。青海川の河岸工事や姫川のテトラ投入などによって、海岸が広がっている可能性もある。しかし、そのためか、ひすいは全くと言ってよいほど、見つからない。

途中、岩の上に不思議な造形を発見。多分、日本海の荒波で「甌穴」が出来ているのだ。あまりに強い波のため、小石が岩に穴を作ったに違いない。真冬になると、この場所は波高5mほどの波がいつも押し寄せる。

花崗岩に閃緑岩が貫入しているような岩である。これは魚津の山奥の「蛇石」と同じ構造の岩だと思う。

勝手に「海蛇石」と名付けさせてもらう

あまりにミステリアスな造形。本当に自然にできたものなのだろうか?もしかしたら、工事の人が、重機の足場か何かのために穿った穴なのかもしれない。

5kmほど歩いて、ついに行き止まり。「嘆きの壁」と名付ける。ここまで来るまで、ほとんど石が拾えなかった。この場で昼食。素晴らしい景観の中で、コンビニ弁当でもおいしかった。

2023年11月28日火曜日

いいひすい拾った時は写真撮ってみよう

 昨日のひすいはじっと眺めていると、実にいい。
小さいながらも金山谷の「黒翠ひすい」でまちがいない。
何回行っても空振り続きだった後に、久々に良いのが来た、という感じなのだが、こういう時は余計うれしいものだ。

欧米では「黒」は不吉だとしてあまり好まれないが、日本では黒翡翠の愛好者がかなりいる。黒と緑でまず思い出すのが、真っ黒な楽茶碗に入った抹茶の色だろう。
これを「美しい」と思える感性が、日本人の中にはしみ込んでいる。
なので無意識のうちに、この色のコントラストを見ると高級な感じを受けてしまうのかもしれない。

糸魚川ではひすい自体がかなり枯渇し、最近では「滅多に」見つけることができなくなっている。
だから、小ぶりのものでも、ひすいらしい翠が入っていると、感激してしまう。
ただ、めったにこのような幸運は起こらない、ということは言えると思う。

みどりの部分は、太陽光でもみどり色が透ける。最近こんな石はほとんど拾うことができない。

良い色だねえ。黒翡翠のみどり部分は、クロム成分に由来するという。

しっかり層状になっているのがわかる。黒色の部分もすべて炭素を含んだひすいである。

ジェムライトで透過させてみる。濃い緑色だ。


この石は全体にみどり色の部分が含まれる。

2023年11月27日月曜日

久しぶりにひすい 9か月ぶり 黒翡翠

 しばらくヒスイ拾いには行っていなかったが、久しぶりに行った。
山はクマが怖くて入れない。12月いっぱいは警戒が必要とのことだ。

糸魚川に着くと、いつもの勝山は工事車両が停車していて、車が停められない。
まあ、それほど期待しているわけでもないし、ラベンダービーチに行くか。

久しぶりに沼河比売にご挨拶。塗装が新しくなっているような。多分、日本海の風で塗装が剥げてしまったのであろう。ひすいが拾えますように!

波はやや高い。しかし快晴で気持ちが良い。やはり今の時期じゃないと探せない。

トンビが休憩していた。

勝山もきれいに紅葉。しばらく歩いていると、久しぶりにひすいを拾った。金山谷の黒翡翠だ。

ひさしぶりにしっかりした石を拾えたので満足感がある。帰り道、朝日岳がきれいだった。

みどり成分多めの黒翡翠で間違いない。

これがひすいの緑色

1個だけだが、とても満足。このところ、空振りばかりだったのだ。

2023年11月16日木曜日

登山は危険な行為なのか

平気で無謀な登山に挑む人たち

Yahooニュースを読んでいたら「登山は危険な行為であり、危険そのものに快楽を見出す「エッジワーク」だ」と論じるものがあった。
これによれば、登山はあえて危険の中に自分を投入し、生還したことに満足することで成功体験を得る、というのだ。これはギャンブルや万引きと同じである、と。

たしかに登山にそういう一面があるのは否定できない。しかしそれは「登山の仕方」によるのではないだろうか?
危険な場面を回避できたことで「自信」が付くことは、どのような行為でも同じである。
ただし、その行為が「反社会的」であるか、どうかは大きな要素だ。

登山は別に法律で禁じられている行為ではない。
ゆえに、どんな険しい山にも登山道が存在する。
ただし、いわゆる「バリエーションルート」の場合、国立公園法に照らし合わせると、微妙な一面はある。
そこに無許可で立ち入ることにより、自然破壊等が起こりえる、とは思う。

したがって、一般登山道を歩くことに関しては、法律で認められている。
でなければ、多くの著名人や、会社の社長や、公務員まで逮捕されてしまうだろう。
上のリンクの記事の論理からいえば、「登山」は種類にかかわらず、すべて危険行為であり、禁止した方が良い、ということになる。
この記事を書いた方は心理学者だと言うが、多分登山をしたことがないのだろう。

山では危険な状況に陥ることは、平地よりも多いのは確かだ。しかし自動車を運転していても、絶対安全である、とは言い切れないだろう。

登山はその「レベル」によって、危険度は大きく差がある。
要するに「種類」の問題である。
それを十把一絡げに論じるのは、いくらなんでも無理があるだろう。

少なくとも私は、なるべく危険のないように登るようにはしている。
だから、「今年のクマは危険だ」という情報があれば、自粛もするのだ。

2023年11月11日土曜日

歯が割れた


 朝食していると、「なんだか痛いな」と思っていた歯が、突然「ぽき」と音を立てて割れてしまった。

直後に激痛はなかったのだが、だんだん痛くなってきた。歯冠もしくは歯根が破折したと思われる。こうなると、抜歯しなくてはならないだろう。歯科医に予約を入れた。

日ごろから歯の健康には気を遣っているはずなのに、こういうことも起こるものだ。なかなか未来というものは予想のつかないものだ。

今回は歯だったからまだましだったものの、山での遭難やクマの襲撃だったらどうだったか?

きちんとそのリスクに対処できるのか?なにか起こった時に、どう対処するのか、ということは常に考えておかなければならない。

ココヘリへの加入とか、保険とか、携帯電話とかは当然のこととして、自分で対処できなくなった場合の行動シミュレーションが常に必要だ。

年齢を重ねると、山中での「発病」というリスクもある。その場合、どう行動するのか?

もしもの場合、いつ救助要請するのか?

そういう、具体的な場面を予想し、あらかじめ考えておく必要がある。

慎重にも慎重を尽くして、これからも登山を続けていきたい。


2023年11月5日日曜日

石動山 原点の山

 クマがたくさんいて危険なので、奥山から離れた山を歩いてきた。
ここは私が登山を始めて一番最初ぐらいに訪れた思い出深い山でもある。
たぶん、5年ぶりぐらいに登った。
帰りはまだ行ったことのない七尾城経由で下りた。
11月としては記録的な高温で、25度ぐらいにはなっていた。
地球が沸騰している、というのは肌で感じられる。
クマたちが怒るのも、無理もないことだと思った。


石動山に登ってみる

石動山山頂。大御前と言われる。むかしここに天平寺という大きなお寺があり、北陸の修験道の中心地であった。古くから朝鮮半島、中国大陸とのつながりがあったらしい。仏教もいち早くこの地に伝わったのではないか?海から目印になる山で、星辰信仰とかかわりがある。昔大陸から渡ってきた人たちが、この山を目印に航海していたという説もある。

※ 石動山は京都や奈良から見ると、北東から北北東に当たる。
「鬼門」とされる方向であり、昔から忌の対象であった。
比叡山も京都から鬼門の方向にあるので、お寺が建てられている。
「厄払い」的な意味もあるのかも。
星辰信仰は「時間」に関係する。星座は時間とともに周期的に位置を変える。一定の周期で吉凶の物事が起こる現象を、昔の人は大いに恐れたにちがいない。また、それを予知しようとあれこれ方策を尽くしたのであろう。彗星や突然の空の変化は、昔の人たちにとっては不吉のしるしで、そのたびに加持祈祷がなされた。
陰陽道や道教、そして修験道はそのために国家の保護を受けて発展した歴史がある。

この地は私が登山を始めてまもなく訪れた。原点の山である。手つかずの原生林が広がる。以前と違うのは、異常な高温であることである。

帰り道、七尾城城山展望台より、七尾の町。

2023年10月24日火曜日

恐ろしくて山に行けない

 


連日、クマが人を襲う事件が発生しており、さすがに怖くて山に入れない。
今年は例年とは違うような気がする。
去年は木の実が割と豊作で、結果、親子グマが増えているようだ。
親グマは子グマを連れて行動しており、子供を守るために攻撃的な行動をとる。

襲われた人の話を調べると、「背後からいきなり襲われた」「気が付いたら既に嚙まれており、反撃する暇がなかった」など、恐ろしい話が多く見つかる。
親子グマに対しては、セオリー通りの対応は効果がないようにも感じられる。

クマ鈴、音の出るものなどの効果が限定的ということになれば、どうやって防いだら良いのか?
クマが真剣に人間に向かってきたら、勝ち目はない。
瞬発力、体力ではかなわないし、何といっても、鋭い爪で頭部を攻撃してくる。
ヘルメットの着用は一定の効果があるようだが、それでも大けがは避けられないだろう。

これから降雪前、クマたちも更にたくさん餌をとる必要があるだろう。
だとすれば、行動が大胆になってもおかしくない。
彼らが冬眠するまでの間、山に入るのは自粛すべきだと判断せざるをえない。

今年は本当に山に行けるチャンスが少ない。

2023年10月21日土曜日

今年はクマ情報がかなり多い


出典:くまっぷ(●富山県ツキノワグマ出没情報地図【クマっぷ】

先日、富山県東部で人が襲われて亡くなる事件が発生。県内で死者が出るのは2009年年以来だという。
特に気になるのが、富山県中部に多く出沒している、ということだ。
立山周辺、有峰あたりから下りて来ている個体が多い、ということになる。
また、完全な平野部で多い、ということだ。
川を伝って、人間の住居にちかい場所に来ている。

クマは人間の食べもの、人間の近くにある木の実を食べに来ている。
柿、ギンナン、栗などを多く食べる、という。
また、ゴミなども食べる。

農家の高齢化もあり、柿の実などは多く放置されている。
栗を収穫する人も少なくなった。
そのため、クマの餌は多くなっている。
さらに、農地の周りも草が生い茂り、荒れているために、人間の住居と自然の環境が一体化しつつある。
当然、クマは入ってきやすくなっている。

毎年、クマは今の時期に来るのだが、今年は猛暑のせいもあってか、山の実は不作であるが、たしか去年も不作だといっていたような気がする。
これは根本的な原因ではなく、ようするに、人間の食べ物が栄養価豊富であることをクマが学習して、山の実があっても食べないようになっている傾向があるのではないだろうか?

人間が、より収入の多い都市に一極集中する現象とシンクロする。
「こんな田舎では仕事もないし、都会に出て仕事を見つける」というのと同じ感覚なのではないか?

もしもそうだとしたら、人間もクマも同じようなことを考えている。

2023年10月4日水曜日

大辻山(1361m)と尖山(559m) 秋山シーズン到来!

大辻山と尖山に登ってきた。登山を始めてから12年経つが、二つとも登るのは初めての山だ。
今回は出発が遅く午前九時。国立立山青少年自然の家から横を通り、長尾峠の駐車場へ。
平日なのにすでに何組かの登山者あり。
登り口が3か所存在しており、駐車場すぐ前の登山口から長尾山にまず登る。
前日雨が降っていたので、草が濡れていて服が濡れてしまった。
長尾山を通過すると、藪の少ない道に合流。
道は全体に整備されていて歩きやすかった。
登山開始から約1時間半で山頂着。
下山時、なぜか毒キノコが多くて、写真を撮った。
下山はほぼ正午であり、かなり時間があまってしまった。
このまま帰るのももったいなくて、帰りに尖山も登ってくることにした。
累積標高差はそれでも合計900mにも満たない。

尖山も初めての山。往復2時間かかることもわからないまま登った。
最初の分岐で「夏椿ルート」に入る。ここは尾根道のようである。
尖山展望台という場所がわからず、すこし迷った。そこを過ぎると道は明瞭。ただ、夏椿峠を越えると、道が急に険しくなった。下が石ころだらけなので、注意して登る。

山頂に到着すると7,8人の登山者が休憩しておられた。平日なのにこれだけの登山者があるとは。さすが有名で人気のある山は違う。今までほとんど人の登っていないような山ばかり登っていたので、久しぶりに人に会ったような気がした。
帰り道、他の登山者の方とお話しながら、沢コースを下山。
この山の植物の話や、この間の豪雨で道が流されたこと、登山道の整備の話、この山で亡くなった人の話など、貴重な話を聞けてとても楽しかった。
この山はファンが多く、人里近く親しみやすいが、やはり山は山。しっかりした装備で登山しなければならないことを再認識したのであった。

_________________ 大辻山の記録


9時に登り始め。10時30分ぐらいに山頂

三角点。周りの土がかなり削られている

雲が多く、正面に見えるであろう大日岳の眺望はなかった

称名川とハンノキ滝、称名滝は見える

ハンノキ滝がくっきり

ナンバープレートは11番が最終です

これはタマゴテングタケ(毒)

アキノキリンソウ

ナラタケかコレラタケかわからない。

岩石は流紋岩だろうか?

時間が余ったので、飛び出て見える尖山に登る時間がありそうだ

スギヒラタケではないような気がする

猛毒キノコの王者「ドクツルタケ」。これ一本で人間を死に追いやる位の猛毒を持つ

これはドクササコかもしれない。これも猛毒きのこだ。

帰りは、長尾山を経由しないで、林道に下りられる道があるのを見つけた。

帰り道。大辻山を振り返る。

_____________________ 尖山の記録


夏椿コースより1時間ほどで山頂

この間行った「鉢伏山」方面

さっき登った大辻山。尖山の親分みたいな雰囲気だ

山頂直下に鎖があるのは、昔ここで転んで大けがをした人がいるから。新聞に載っていたから知っている。

この山域に行けばかなりの確率で「吉峰温泉」に入って帰るね。泉質はけっこうしっかりしたアルカリ泉なので、肌がつるつるになる。