2023年11月16日木曜日

登山は危険な行為なのか

平気で無謀な登山に挑む人たち

Yahooニュースを読んでいたら「登山は危険な行為であり、危険そのものに快楽を見出す「エッジワーク」だ」と論じるものがあった。
これによれば、登山はあえて危険の中に自分を投入し、生還したことに満足することで成功体験を得る、というのだ。これはギャンブルや万引きと同じである、と。

たしかに登山にそういう一面があるのは否定できない。しかしそれは「登山の仕方」によるのではないだろうか?
危険な場面を回避できたことで「自信」が付くことは、どのような行為でも同じである。
ただし、その行為が「反社会的」であるか、どうかは大きな要素だ。

登山は別に法律で禁じられている行為ではない。
ゆえに、どんな険しい山にも登山道が存在する。
ただし、いわゆる「バリエーションルート」の場合、国立公園法に照らし合わせると、微妙な一面はある。
そこに無許可で立ち入ることにより、自然破壊等が起こりえる、とは思う。

したがって、一般登山道を歩くことに関しては、法律で認められている。
でなければ、多くの著名人や、会社の社長や、公務員まで逮捕されてしまうだろう。
上のリンクの記事の論理からいえば、「登山」は種類にかかわらず、すべて危険行為であり、禁止した方が良い、ということになる。
この記事を書いた方は心理学者だと言うが、多分登山をしたことがないのだろう。

山では危険な状況に陥ることは、平地よりも多いのは確かだ。しかし自動車を運転していても、絶対安全である、とは言い切れないだろう。

登山はその「レベル」によって、危険度は大きく差がある。
要するに「種類」の問題である。
それを十把一絡げに論じるのは、いくらなんでも無理があるだろう。

少なくとも私は、なるべく危険のないように登るようにはしている。
だから、「今年のクマは危険だ」という情報があれば、自粛もするのだ。