今年の山行を振り返ると、今まで登ったことのなかった山を4座登れたのが幸運であった。
まず最初は籾糠山。
この山は、何回も登りたいと思いながら、いつも国道360号線の通行止めで、登れなかった。今回は小鳥ダムを経由して、天生峠に行き、何とかたどり着くことができたのであった。
全体に緩やかであったが、終盤は急登の場所があった。ただし標高差500m程度の山で、それほど疲れなかった。かなりの奥山で、秘境の雰囲気を味わうことができた。
次に三ヶ辻山。
ここは人形山の少し横であったが、登山道は予想以上にしっかり分かった。
人形山より距離が少し遠く、一部に急登の場所があった。
この時は終日ガスの中で、幻想的な雰囲気の中を登れた。
日差しが弱い方が、汗をかいたりせず、楽しく登れることがあることを、再認識できた。
そして次は越中駒ヶ岳。
最高の快晴の中、美しい紅葉に出会えた。僧ヶ岳の先はやせ尾根であり、そしてその先にうっすらと雪のついたスラブがあった。「撤退か、前進か」迷ったが、意を決して前進。
山頂には、言葉では言い表せないほどの素晴らしい景観があった。
最後はクズバ山。
何回か登っている中山の奥、すさまじい急こう配の登山道を登りきった先の山頂には、意外なほど広いスペースがあり、そこから間近に見る奥大日岳、剱岳の勇壮な姿にただただ圧倒された。
初めて登る山は、何回も登っている山に比べて、未知のことが多く、初心に帰って登ることができると思った。
いままでコロナ禍の影響もあるが、山に行くなら、なるべく慣れた道にしよう、と思って冒険することが少なかった。
しかし、3年ぶりぐらいで、新しいエリアに行ってみよう、という気持ちになったのであった。
景気の落ち込み、まだ先の見えぬ社会情勢であるが、山の自然は、人間界のそんな問題に構うことなく、いつものように巡っている、と感じた。
去年と同じではなく、しかも山は山としての営みを続けている。
すばらしい環境だ。山に入れば、身も心も清められる気がするのは、登山を始めた時から、変わらない思いである。
今年も、大きなけがもなく、安全に登山できたことを感謝します。
来年もまたいろいろな山に登ってみたい。