2022年10月21日金曜日

越中駒ヶ岳 秋山の締めとして 核心は見えない所にあり

 今年の残雪期、無雪期登山も、そろそろ終わりを迎える。

締めとして、越中駒ヶ岳を選択。この山は初めて登る。マイナーな山であり、最近まで登山道が無かったらしい。しかし山頂より望む後立山連峰は絶景らしい。

宇奈月の奥、僧ヶ岳林道の第三登山口より登山開始。僧ヶ岳までがアプローチ。往復9時間20分のコースタイム。事前の情報ではかなり険しく、きついらしかった。

(ただし、富山県山のグレーディングでは4Bとなっている。難易度はやや甘めだと思う。危険個所があるので、私の感覚では4Cぐらいだと思った。白山や大笠山よりたしかに全体的に急ではないが、通過が難しい場所が一か所あるので、実際はかなり難易度が高い部類に入るのではないか、と思っている)

僧ヶ岳までは快適な歩きでスピードが上がる。

しかし、僧ヶ岳から駒ヶ岳に向かう道はやせ尾根であり、両側がかなり切れ落ちている。

そして、見えていない部分にとても危険な場所があった。

全体としては秋山の締めとしてふさわしい、素晴らしい山であった。満足。

バイオトイレのある駐車場から歩き始める。

しばらく歩くと眼下に宇奈月温泉

登山道には飛騨片麻岩類の巨岩。

良い雰囲気だね

雪倉岳は冠雪している

この山では昔モリブデン鉱石を採掘していたそうだ

しばらく歩くと紅葉の道になってくる

すばらしいね






仏が平まで登ると僧ヶ岳が見える。これがちょうど中間地点である

ここまでくると宇奈月ダムが点のように小さく見える

上部から仏が平を俯瞰
中間地点の僧ヶ岳山頂

駒ヶ岳へのやせ尾根を進む。途中で見事なブナの紅葉

紅葉は最盛期になろうとしている



最低鞍部から北又谷。身がすくむほど切り立っている。

この辺りは両側が切れ落ちている。注意

だんだん標高を上げる

僧ヶ岳が低く見える

北駒ヶ岳まで登ると、今まで見えなかった越中駒ヶ岳の本峰が見えてくる。雪が付いているように見えて、思わず撤退を考えた。

この道標のような石が、核心部に差し掛かるしるしだ。この山の登山はここからスタートする。これまでは、アプローチにすぎない。

意を決して、岩場に踏み入る

剱岳の早月尾根を思い出してしまう、切れ落ちた道

横は絶壁

このあたりから、毛勝山の陰から剱岳が頭を出す

核心部が現れる

何本もロープがかかった、垂直に近いスラブ。ここはとても難しい。落ち着いて上り下りをすること。焦ると危険だ。ゆっくり足場を探せば見える。しかし、天候の悪いときや、雪がついていたり、凍っている時は先に進んではならない。

スラブを登り切ったところ


この岩の下がスラブになっている

見下ろしたところ。下りは特に気を付けよう

ここまでくれば、山頂はあとわずか

ビクトリーロード

山頂に立つ。魚津の町があんなに小さく見える

うっすらと積雪があった

白山まで見える

後立山連峰

手前が毛勝山、奥が剱岳だ。ものすごい光景である。ただ圧倒される

五竜岳

後立山連峰のパノラマ




山頂の立派な石碑

下山後入湯した宇奈月温泉総湯。清潔感があって気持ちよかった

宇奈月駅の前には温泉噴水がある。とても湯量が豊富なのだ。