2020年8月10日月曜日

山には行けない山の日

 

例年の事なのだが、8月11日の「山の日」は、登山に行けた試しがない。
いや、行けたとしても行かない。
この時期は、暦の上では立秋を過ぎ、夏から秋へ季節が変わる時期であり、山の天候が安定せず、しかも暑いのである。

このため私の中では「山の日」は、山に登る日ではなくて、「山を思う日」となっている。
地球温暖化のためか、湿度が高く、登りにくい。
高度を上げても、気温が高いことも多い。

8月後半になってくると、標高の高い山ではフリースが必要になってくるほど気温が下がることがあるが、8月前半はまだそこまで寒くない。しかし、午後から雷雨になることもある。

1967年に発生した西穂高岳落雷事故は8月1日、2012年に発生した槍ヶ岳落雷事故は8月18日と、落雷死亡事故はたいてい8月に発生している。
8月は特に気象の急変に注意すべき月なのである。
雨が降れば急に気温が下がり、急速に体温が奪われるため、ゴアテックスの雨具は必須だというのは登山の常識である。この時期はとくに雨具が必要である。

さらに今年は新型コロナによって、メジャーな北アルプスの山小屋は休業していたりする。
追い打ちをかけるように、長野県岐阜県では群発地震のために地割れが発生していたりして危険なようである。

「今年の夏は特別な夏」と東京都の都知事も言っていたように、登山に関しても何かがいつもとは違う特別な悪条件が重なっている。

こんな時は、近場の山に出かけるので精いっぱいだと思われる。
くれぐれも無理をしないようにしたい。