2023年1月25日水曜日

集中すること

 

山に登ったり、海岸を歩いたりしていると、自然と「頭の中がからっぽ」になる。
巷では「何にも考えずにぼーっと過ごす時間も大切」とよく言われているが、故意にこれを実践すると「何も考えないことを考える」ということになりがちだ。
意識して「何も考えないようにするぞ」と思ってしまうと、そのこと自体を考えていることになってしまう。
そうではなくて、本当に考えないというのは「何かひとつのことだけを単調に繰り返す」ということではないだろうか?
実際山を歩いていると、「歩くこと」以外の事を考えると危険だ。
ぼーっとしていれば、転倒したり滑落したりする。
自然と「歩くこと」に対して必死になる。
特に山頂から下りてくるときに、そのことを強く感じる。
同様にして、例えば仕事をする時なども「目の前にある作業に集中する」ことで、同じような効果があるのではないだろうか?
一点集中すると、そのものにたいして必死になり、自然と「頭の中がからっぽ」になる。
同時になんともいえない満足感を感じられる。
日常生活の中で少しでも「集中すること」を取り入れると、随分と人生が豊かになると思うのだ。
これは別に山歩きをしたりひすい拾いをすることによってだけ「集中」が生まれることを意味しない。確かにそれらの行いを通じてそれに気が付くことはあるが。
毎日の生活の中で実践できるし、その気になればだれでもできることでもある。
人生を充実して生きるか、ただ散漫な心理状態で過ごすか。
それは各人の心の持ちようだと思う。