2022年7月31日日曜日

大自然のバランス


 新型コロナウイルスがまた蔓延してきた。幸いにして、今度のオミクロン型変異株は重症化率がデルタよりかなり低いようだ。しかし、大きな変異のために、現行のワクチンの効き目が悪いようだ。
まだまだ今後どうなるかわからない状況である。
今回の流行に関しては、感染対策は「風邪にかからないようにするには、どうすればよいか」を考えれば事足りるのではないか、と考えている。
政府も「行動制限はしない」と言っている。各自が考えて、感染対策を取るしかない。

そもそも、ウイルスは何のために存在するのだろうか?
存在意味を調べてみると「大自然が恒常性を維持するために、このようなものを作っている」という解釈に出会った。
これによれば、大自然のリズムを乱すような存在がいる場合、それを減らすように働く力が「ウイルス」であるということになろう。
必要以上に数が多かったり、本来あるべき環境を破壊するような存在に対して、ウイルスは調整する力として働く、というのだ。
我々の体も内部に「恒常性(ホメオスタシス)」の機能を持っている。
免疫とか、新陳代謝とか、一定の体温を保つことも、ホメオスタシスの力で行われている。
これが宇宙の法則だとすれば、地球環境自体もホメオスタシスを持っていることが予想できる。

人間は自分の種のために環境を破壊し、無制限に増殖しようという傾向を持っている。
これは我々の体の中で無制限に増殖しようとする「ウイルス」の動きそのものではないだろうか?
だから、仮に大自然が我々を排除しようとしても、それは当然の結果と言えるのではないだろうか?

昔の人は大自然に対して畏敬の念を持っていた。それは人知を超える力を何か感じていたからではないだろうか。
最近そのことがすっかり忘れ去られ、無茶苦茶なことになっている。
それに対する当然の結果として、このような新型コロナウイルスが出てきたとすれば、致し方のないことなのかもしれない。

2022年7月27日水曜日

ブレイン・フォグ


これを「ブレイン・フォグ」といい、認知症に似た症状らしい。
聖マリアンナ医科大学のHPによれば、
”感染初期から、人の話や書いてあることが理解できない(理解しようとすると非常に疲れる)、普通では間違えないことを失敗してしまう、覚えられない・思い出せないといった記憶の低下が現れる場合があります。全体的に頭にモヤがかかったような感じとなり、Brain fogとも呼ばれています。当院では高次脳機能テストや脳血流SPECTといった脳の状態を評価した上で、反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)という特殊な磁気を用いた脳刺激治療をリハビリテーション科にて行っております。まだ保険で認められていない新しい治療的技術ですが、rTMSにより症状が改善した、頭がすっきりしたと効果を実感される方が多いです。”(出典:https://www.marianna-u.ac.jp/hospital/kanja/specialty/specialty_24_1.html)
とあり、まとめると

1,人の話が理解できない
2,理解するのが疲れる
3,普通では間違えないことを失敗してしまう
4,覚えられない
5,思い出せない
6,頭にモヤがかかったような感じがある

という症状が出るようだ。
実は私も最近、以前にはなかったこんな症状が出るようになって困ることがあるのだが、新型コロナに感染したことはない。
もしかしたら、認知症の始まりか、と思ったくらいだが、どうも解せない。
知らないうちに新型コロナに感染して、脳にコロナが回っていたのだろうか?

新型コロナが脳に感染すると、慢性的な炎症を起こす。
これは細胞に入ると、ヘルペスウイルスと同様に合胞体(シンシチウム)を形成し、いつまでも残ることが原因しているという。
これは普通のSARSウイルスには見られない性質だともいう。
当然、これは脳細胞でも同じで、異物がいつまでも残って炎症をおこすことになるだろう。
本当にやっかいなウイルスだ。

こんなウイルスが世に出てしまった以上、これと付き合っていかなければならないことになったのは明らかだ。
ほんとうに困ったことになった。オミクロン変異株の場合、ワクチンの効果も相当落ちているので、いつ感染してもおかしくない。
幸いなことに、今のところ重症化する割合は低いのがせめてもの救いだ。

2022年7月26日火曜日

野谷荘司山 籾糠山に行くはずだったが

 国道360号線 10月31日まで通行止め

白川村からの国道360号線が、災害のため通行止めであることを知らず、途中まで行って引き返す。
白川村から行けない、ということは、飛騨清見インターから小鳥ダムの方面に行くか、41号線から上がるしかない、ということだろう。
SNSに登った記録がある、ということは、その道は開通している、ということになる。

とにかく、事前の下調べ不足で、籾糠山は諦めることにして、急遽行き先を野谷荘司山に変更。
稜線歩きはもっと暑いと思っていたが、意外と涼しかった。


三方岩岳の岩の間

ソバナ

ホタルブクロ

三方岩岳。いつ見てもいいね

この稜線は白山の火山で噴出した流紋岩でできているようだ

ササユリ

崩れている

だんだん崩れがひどくなっているような

こんな道がずっと続く

野谷荘司山山頂 1793m

白山方面はガスっていた

鶴平新道の横も、ひどく崩れている。

鶴平新道は一度登っているがしんどい道だ

雲が低いね

涼しくてよいのだけどね

意外と涼しく、こっちに来たのが正解だったかもしれない。
籾糠山は次回の楽しみに取っておこう。

2022年7月21日木曜日

屍鬼二十五話



最近読んだ本について書こう。
これは古典インド説話集みたいなもので、面白かった。
題名の『屍鬼二十五話』の「屍鬼」は、いわゆる「ゾンビ」のことである。
中国では「キョンシー(殭屍)」とよばれているものに相当する。

ある王様(トリヴァイクラマセーナ王)が、修行僧(クシャーンティシーラ(寂戒))の願いにより、ある呪術を完成するために、墓場の死体を運ぶ仕事を手伝うことになった。
これは大団円でどんでん返しがあるのであるが、それはネタバレになって面白くないから書かないでおこう。

王様が墓場に行くと、シンシャパー樹(とてもかたい木)に死体がぶら下がっており、それを下すとその死体には屍鬼(ヴェーターラ)が取り付いている。王はそれを背負って修行僧のところに運ぼうとすると、その屍鬼は口をきき、物語を始める。そして最後に「さて、あなたはこの話についてどう思うか?」と王に問答をかける。
「もし、この問題が解けなければ、あなたの脳は粉々に砕けるであろう」、という呪いの言葉とともに。
王が正しく答えると、その死体は元の木の上に帰ってしまう。王は再び死体を下して修行僧のところに運ぼうとする。これが24回も繰り返されるのである!
その時、屍鬼が語った物語が『屍鬼二十五話』の内容である。
それぞれが面白く、考えさせられる。

私は最初の答えを読んだ後は、自分でその答えを考えてみたが、ほとんど正解しなかった(ということは、もし私が当事者であれば、とっくに脳が砕け散ってしまっていたであろう(笑))。
まあ、1000年ほど前に書かれた話であるから、当時の時代背景やインドの文化を理解したうえでないと、なかなか正解しないであろうが。

ひとつ読み終えるごとに、何か大事なことを学べるような気がした。
昔のインド人はこうやって王様などを教育したのかなあ、と思った。

話は決して高貴な芳香を放つものばかりではなく、下世話で卑俗な話も混じるが、その中に何とも言えない人生の妙味が込められており、納得できるのである。
これらの話は、もともとは王の妃の退屈を紛らわせるための話であったといわれている。
たしかにこれを読むと退屈が紛らわされるような気がする。

2022年7月13日水曜日

山の日 ≒ 山休みの日?


7月18日は「海の日」であり、8月11日は「山の日」である。
しかし、夏は海にも山にも、行く気がしない。
この間(6月21日)に白山へ行ったぐらいが、ギリギリのタイミングだったかな?

最近の登山系SNSを見たり、ニュースを見たりしていると、海には早くも「カツオノエボシ(電気クラゲ)」が発生、山には多量のブユが発生しているらしい。
温暖化の影響もあるのか、クラゲや虫たちの活動が活発になっていることがうかがわれる。
「ブユに目の周囲を噛まれ、山中でビバークを余儀なくされた」「全身をかまれて病院に行った」などの報告が見られる。

以前、夏は海や山のレジャーシーズンであった。しかし最近は「海休み」「山休み」の期間になりつつある。
気温も以前より高く、熱中症の危険もある。
ひどい暑さの中、多量の虫にかまれながら、急坂を登るのは、楽しくないばかりでなく、危険ですらある。

ブユに噛まれると、痛いのはもちろんであるが、10日間ほどかゆみに苦しまなくてはならない。以前鍬崎山に行ったとき、全身を噛まれたことがあるが、とても痒かった記憶がある。
これ以来「虫が多い」という情報がある場合、入山を控えている。

もちろん、森林限界以上にいけば、ある程度虫は減る。しかし西穂高岳の山頂(2909m)でアブを見かけたことがある。暑いときには相当標高の高いところにもいるようである。
当然ながら標高の低い西穂山荘以下の樹林帯には多量のブユがいて、ひどくかまれた。

ハッカ油などである程度の被害は防げるが、虫の数が多いと、どうしようもない。

2022年7月5日火曜日

auの通信障害分析

7月2日の深夜1時半ごろからずっと、5日までまる3日ほど、携帯電話の「音声通信」の部分が停止するというアクシデントが発生している。
このブログを書いている時点でも、まだつながらないという人がたくさんいるという。
登山に携帯電話は必須、しかも緊急通報のために無くてはならないものである。

昨日KDDIは現状について会見を開いて説明していたが、私の乏しい知識で分析すると以下のようになる。

① 問題の発生は「モバイルコア」ネットワークの中のルーター交換をきっかけに発生

auでは定期的にルーターを新品に交換しているらしい。新しいルーターにデータを流した時にVoLTE交換機にデータが行っていない(15分間発生した)ことが判明したので、切り戻し(古いルーターに経路を戻す)作業をしたところ、輻輳(アクセスの集中)が発生した。

ルーター交換をきっかけに、いったん止まっていたデータが一気にVoLTE交換機に流れ込んだ。
VoLTE交換機は分散クラスター構成(負荷分散クラスタ)になっていたと思われるが、18台あるうちの6台が過剰信号を発していたことが後に判明。

② 加入者DBでも問題が発生

VoLTE交換機から来る加入者の位置情報登録の大量のデータがDBの接続系統で問題を起こした(DBは最大接続数やデータ量が制限されているのが普通)。
携帯電話は何もしなくても、50分に一回、加入者の位置情報をDBに登録するという(しらなかった)。
ルーターが正常に働かなかったので、多量のデータが蓄積し、一気にトランザクション(一連の処理)が発生。データベースにかなり負荷がかかったのだと思われる。
このため、処理に長い時間がかかることになった。
DBサーバーは普通負荷がかかると処理を他のサーバーに分散するはず。
それでも間に合わないほどの多量のデータが来たのだと思う。

auの回線数は3500万件もあるという。これだけ大規模なネットワークで問題が発生したら、たいへんなことになる、ということが今回あらためて分かった。
ネットワークのややこしさを少し知っているので、「止められない」システムを運用するのは気苦労が多いことが多少理解できる。

ネットワークが大きくなればなるだけ複雑になり、メンテナンスもたいへんだ。
携帯各社はこぞって「加入者」を増やすことで利益を上げようとやっきになっている。
しかも行政は「携帯電話料金を安くせよ」と言う。

さまざまな「負の」要因が重なって、今回の事故は起きている。
したがって「だれが悪い」ということは言えないのではないか?

2022年7月2日土曜日

暑すぎるんだよね


 白山に登った6月21日ぐらいから、ずっと連日35度ぐらいの猛暑が続いた。
「災害レベルの高温」「観測史上はじめてのこと」というテロップがニュースを飾る。

地球温暖化は確実に進んでいる。
ずいぶん前から指摘されてきたことだが、化石燃料を消費すれば炭酸ガスが放出され、それが引き金となって永久凍土の中に保存されていたメタンなどさらに温室効果の高いガスが放出される。

「森林破壊」も深刻。
ブラジル熱帯雨林はボルソナーロ大統領による「経済優先」の向こう見ずな開発によって、大規模に農園化されている。アマゾン中部のマナウスは209万人もの人口を有する大都市になってしまった。ブラジルだけでなく、世界中で森林破壊が進んでいる。
この影響で二酸化炭素の濃度はどんどん上昇中だ。

古生代のように二酸化炭素を「石灰岩」に変えてくれるサンゴみたいな生物がもっと増えてくれればよいのだが、急には期待できない。
日本にある石灰岩の山は、この時代にサンゴが大気中の二酸化炭素を石灰岩に閉じ込めたものだ。厚さ1000m以上もある。当時はそれだけ膨大な量の二酸化炭素が大気中に存在していたのである。今よりももっと気温が高かったことであろう。

人間はそれら地下に埋蔵された資源を利用してまた「二酸化炭素」に戻すことによって経済活動と称する活動を展開してきたわけであるが、これがいまや地球の環境そのものを変えるほどの影響を与えているのである。

この温暖化は、有史以来の人間の活動によって蓄積されてきた結果であり、そう簡単には解決できない問題である、と思う。
これからも年々最高気温は加速度的に上がることであろう。
数年後には日本でも最高気温50℃というところが出てくるのではないか、と思っている。
また、高温は海水の蒸発を促し、想定外の水害をもたらすであろう。
毎年起こっている「50年に一度」の災害が、さらに規模を大きくして日本にやって来るであろう。