2020年5月8日金曜日

ひたすら書を読む毎日

ワサビの花
最近はひたすら本を読んで暮らしている。仕事も減ったので、庭の掃除とか畑仕事とかもしている。
掃除は一通りやると、しばらく時間がある。
まあ、どれだけやっても終わりはないから、どれだけやってもいいのだが、同じことばかりしているのも気が滅入る。
気が滅入るときは、山が恋しくなることもある。
しかし、まだまだ緊急事態宣言が継続し、気の抜けない状況が続く。

インドの古典『ウパニシャッド』をずっと読んでいる。原文は古代インド語であるサンスクリット語なのだが、昔習ったことがあるので、久しぶりに読むとだいぶ忘れているなあ、と思ったりしている。
サンスクリットはとてもシステマチックな言語で、典型的な屈折語(性、数、格を持ち、格の変化と動詞の活用によって意味が決まる)と言われる。後代のものほど意味が固定しやすい。
文脈で意味がしっかり決まる。文法は4000ぐらいの規則がある。紀元前4世紀ぐらいのパーニニによって定められて以来、まったく変化していない、と言われている。
従って日本語のように、あいまいな表現はしにくい。
日本語には、「漢字」が混じっているので、「漢字」の解釈があいまいなことが原因だ、と言ってしまえばそうなるのであるが。

このような厳密な言語で書かれた文は、いろいろな解釈ができない。
だが、それによって、作者の経験したこと、考えたこと、そのものが伝わるか、と言われると疑問であるが。
しかしながら日本語よりは伝わるのではないか、と思う。

あいまいな表現は、ある時には癒しになるのだが、それ以外の場合には意味を解釈するのが難しくて、ストレスを感じることもある。

ストレートに書けば良いことを、回りくどく書いてあると「これはいったい何を言いたいのだろう」と考え込んでしまう(このブログもそんな部分があるかもしれない。日本語の宿命だなあ)。

その点、サンスクリットはそういうことを考えなくても読めるので、爽快感があるのである。