2020年5月22日金曜日

今年は山小屋を営業するのかな?


うっすらと剱岳を望む 2020/5 利賀高峰から


登山するときの、最後の命綱が「山小屋」である。
山では何があるか分からず、けがや病気などをしたときに、救助要請を出す前に相談しなければならない場所でもある。山小屋があることは、たいそう心強い。

だが、今年はどうも営業するかどうか、微妙な雰囲気である。
早月小屋さんも「1か月、今後のことを考えます」という意味深な表現をされている。

今年の営業はもしかしたら無いかもしれない。富士山も山梨側、静岡側とも登山道を開放しないらしい。
営業しない場合、剱岳のような危険な山に登るのはあきらめるほかないだろう。
穂高の西穂山荘も7月15日まで、ロープウエイが動かないため、休業だそうである。

7月にもなれば、なんとか治まってくるとは思う。しかし、それは山小屋を営業できる、ということを必ずしも意味しない。
山小屋は3密の環境そのものである。非常に混雑する。
クラスターが発生しない、とは今の状況では決して言い切れない。

では、山小屋の無いマイナーな山域の登山ならばどうか?
これも私はあまりお勧めできない。
山小屋のあるような山の登山道はきれいに整備され、歩きやすいが、マイナーな低山の登山道は手入れが行き届いておらず、慣れない人にとってはかなり危険だ。
道迷い、滑落、野生動物との遭遇の可能性がかなり高い。道が草に覆われて見えないこともあるし、がけ崩れで通れないこともある。北アルプスのメイン登山道とは比較にならない。
そのため実際に遭難がよく起こる。土地勘がある人ですら危険なこともある。
低山は標高以上に別の危険が多いので、ある程度山慣れしてから登ることをお勧めする。

とにかく、今年は登山にとっても受難の年である。
今後どうなるか注目している。