山歩きをしていると、時々道がわからなくなることがある。
少し迷った場合は、すぐに元の場所まで戻ることで、ほとんどの場合は正規のルートに復帰することができる。
しかし、ある程度進んでから、道がわからなくなったときは厄介だ。
山では、正しい方の道が草で分からなくなっているのに、間違った道の方がきれいになっている場合がある。
見かけがきれいに整備されている道でも、間違った道であることがあるのだ。
そこに進んでしまうことによって、自分のいる場所が完全にわからなくなってしまうと、パニックになる。
今の時代、GPSという便利なものがあるおかげで、ほとんど今の位置を見失うことはないが、それでも、谷間とかにいると、GPSの誤差が大きくなることがある。
誤差が大きくてGPSが使えない、ということになると、本当に道に迷った、ということになる。
山岳遭難の約半数を占めるといわれる「道迷い」は、なぜ起こるのか。
やはり気のゆるみが最も大きな原因だが、
「この道は以前来たから知っている」という思い込みや、山歩きに慣れてきたころに起こる「自信過剰」にも起因している。
こまめに自分の位置を確認し、少しでも疑問があれば「疑う」事を決して忘れてはならない。
山の中で「道迷い」してしまって、亡くなった人は多い。
「自分はそうならない」という過剰な自信は、捨てた方が良い。