2024年9月20日金曜日

石が語り掛けてくる真実


 
たくさんの石が集まる海岸は、まるで世界の縮図のようである。
なぜか?

① 種々さまざまな種類の石がある

人間に誰一人として、同じ人間はいないように、海岸の石も同じように、どれもお互いに全く同じである、ということはない。

② ライフサイクルがある

石はマントル・マグマや、サンゴ・珪藻・プランクトンなどの生物から生まれる。
それらが地殻変動により、山の上へ押し上げられる。
風雨がそれらを削り、川に流されて、海岸に流れ着く。
それらはやがて砕けて、砂粒になり、またマントルの下に帰っていく。
石には非常に長い生命循環(ライフサイクル)がある。
1周回るのに、何億年もかかるだろうが。
人間も、生まれ、活動し、病気になり、死ぬというライフサイクルがある。
人間は死んだらもう生まれ変わらない、というのは皮相な見方である。
死ねば大気の循環や、地面の循環に回帰し、またいずれ生まれてくることもあるだろう。

③ 美しい存在は稀である。

海岸でいくら探してもヒスイは見つからない。
たとえあったとしても、それは人を感動させるような美しさをもっていないことがほとんどだ。
圧倒的に普通の石ころが多い。本当に優れた石に出会うことは、ほぼ奇跡的な確率でしか起こらない。
人間社会においても、本当に徳のある、優れた人物に巡り合うことは、まず無い。
ほぼ、ほとんどの人間が、普通の人間である。
たとい勝れているように見えても、それが人として美しい存在であるとは言えないことがほとんどである。