遊色効果を示す石の代表は、何と言っても「オパール」である。
それ以外にもアンモライトや真珠、ラブラドライトに見られる虹色の暈色(イリデッセンス)を遊色に含める場合もある。
蛍石も遊色効果を示すものがある。しかしこれは暈色の一種だと思う。なぜなら虹色に輝くから。
蛍石は結晶しているが、何層にも重なった構造をしているのであろう。
(ここに、蛍石の科学的な構造図が書かれているので参考にするとわかりやすい。表面の細かな立方体構造はこれに由来するのだろう)
この構造がとても規則的であるので、光の干渉を起こし、虹色に光を反射するのであろう。
オパールの遊色も、小さな石英の粒が規則正しく並んでいる事から起こる現象である。
また、蛍石は「4方向に完全な劈開」を持ち、したがって正八面体に割れることが知られている。
これも蛍石の分子構造が関係しているからであろうが、どうして正八面体に割れるのかを、私は説明することができない。なぜなら、科学的な構造図を見れば、立方体の集合だから。
鉱物学の専門家であれば、説明できるのであろうけれども(分子構造の八面体間隙か空であるから、らしいが、この部分に結合が無いから、ということであろうか?化学の専門家でないから、わからない)。
このように見事なイリデッセンスを示す個体がある |
このイリデッセンスも美しい。 |
蛍石と石英の違いは、このイリデッセンスだと思うのだが、水晶にもこれを示す個体がある。ただ、示し方は蛍石の方がかなりはっきりしているように思った。