長い間だったように思う。
皆マスクをして、どこもかしこも元気がない。
そういう状態が3年間も続いた。
しかし、最近ようやくいつもの時間が戻ってきている。
3年間のブランクは非常に大きく、全く元通りに戻ることはないだろう。
それでも、少しづつ戻ってきている。
山の自然も同じだ。
この間行ってきた白木峰は、コロナが始まる年に大規模な土砂災害で道路が流され、今に至るまで通行止めが続いている。
その為、あまり人間が入らない。
これは自然にとって悪いことではなかった。登山道にある高山植物が増えていた。
人間が歩くことで、どうしても自然を破壊してしまう。
甚だしい例だと、ごみを捨てたりしてある。白木峰は県立自然公園に指定されており、さらに湿原は環境庁によって「重要湿地」に指定されており、ごみを捨てることは重い「犯罪」である。またどのような動植物、岩石なども採取してはならない。ほぼ国立公園に匹敵する厳しい規制である。
これほど厳しく自然環境を守る必要があるのは、この場所が日本において減少傾向にある手つかずの自然環境であるからだ。
このような素晴らしい場所を失ってしまったら、本当に悲しい思いをしなければならない。
人間が入らなかった3年間に、自然環境が良くなっていたのは、皮肉な出来事でもある。