2023年2月11日土曜日

合成比重という考え方

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複数の物質が混じった状態の時、比重はどのように考えたらいいのだろうか?
考え方自体は難しくない。

例えば、ひすい(比重3.2)60%、曹長岩(比重2.6)40%の場合、以下の計算式で合成比重を求めることができる。

(3.2x0.6)+(2.6x0.4)=2.96g/㎤

で、比重は約3である。

ひすい含有率50%の場合は2.9、40%の場合は2.84ということになる。

角閃石(比重3)10%、ひすい30%、曹長岩60%の場合は

(3x0.1)+(3.2x0.3)+(2.6x0.6)=2.82g/㎤
となる。

これは複雑に成分が入り混じっているロディン岩(成分は一定せず)のような場合は使えないが、明らかに曹長岩と混じっていると思われる石の場合は使えそうだ。

「ひすいに見えているのに、比重が低い」と思われる場合、それはひすいの含有比率が低いのである。
80%以上の含有率を求めるのであれば、比重は絶対に3以上なければならない。
ただ、そこまでこだわらず、少しでもひすいの成分が入っていれば満足だ、と思うならば、2.8でもひすいが入っていることに間違いはない。

要するに、どの線で納得するか、である。10%でもひすいが入っていれば満足だとすれば、そういう石はたくさんある。
逆に比重があったとしても、別の比重の高い鉱物であるかもしれない。
角閃石、輝石類、鉄の鉱石などは概して比重が高いのだ。

日本産のひすいで「宝石」になるものは、過去にはあったが現在ではほぼ無い、と言われる。
ましてや海岸で拾った石で、そこまでの品質を求めることに、どんな意味があるというのか。
そんなものはあったとしても、過去に拾われてしまっているであろう。

上記のように、石拾いをするときは、それほど比重にこだわらなくてもよい。
きれいな石なら、何でもよいと思う。