山も梅雨に入ったようで、晴れ間があれば行くかもしれないが基本的には行けないので、これからシリーズで「ひすいとは何か?」について、ありのままに書こう。
そのうち、一番多いのが「長石」類であり、これだけで64%を占めている。
カリウムイオンが紅柱石、藍晶石などの成分である、ケイ酸アルミニウム(AlSiO)と化合したものが、「カリ長石」
ナトリウムイオンと化合したものが「曹長石」
カルシウムイオンと化合したものが「灰長石」と言われる。
これらは「ケイ酸塩鉱物」と言われ、ごく当たり前に存在する鉱物で、珍しくない。
上のリンクにも書いたが、このうちの「曹長石」からケイ酸分子一個を除けば、なんと「ひすい」になってしまうのである。
さらに長石はアルミ元素(1円玉の成分)を含む。アルミが地殻上には非常に沢山あることがわかる。
長石から、アルカリ金属と余分なケイ酸イオンを適宜取り除けば、「酸化アルミニウム」になり、これの結晶したものが、ルビーやサファイヤの実質である「コランダム」になる。
つまり、ひすいとかルビーとかは、物質そのものはそこらへんにどれだけでもあるのだが、その構造と結晶が珍しい、ということになる。
これが科学的に見た「ひすい」である。
石英の結晶が水晶であるようなものである。
地殻上の割合からすれば、ケイ酸分子は一番多いが、石英に限ってみれば、長石類よりも少ない、ということになる。
従って、ひすいよりキツネ石(含ニッケル珪質岩)の方が、よほど貴重だ、ということにならないだろうか?
詭弁だろうか?
ちなみに、金属ニッケルは最近価格が高騰し、「レアメタル(希少金属)」の扱いである。
もともと、地殻上には少ない物質である。
キツネ石は、貴重な石なのではないだろうか?