2021年9月6日月曜日

ワクチン1回接種済み

 


やっと順番が回ってきて、新型コロナワクチン(ファイザー)を接種してきた。
このワクチンはmRNA型ワクチンという種類だ。
仕組みを図示すると以下のようになる。


ふつう細胞がウイルスに感染すると、「ウイルス全体」が複製され、感染した細胞は破壊されてしまうため、さまざまな症状が出る。
mRNAワクチンは、ウイルスから細胞に感染する「足」となる部分だけを取り出し、それをウイルスの膜に似せた脂質の膜で包み、細胞に「感染」させる。
そうすると「足」だけが多量に複製される。
「足」だけでは、ウイルスに毒性はない。


複製された「足」にたいして、体の免疫細胞は「異物」と判断し、免疫抗体を生産する。
この「抗体」が細胞の受容体に結合しようとする「足」をブロックし、感染させないように働くのだ。
抗体が生産されると、免疫細胞はこれを記憶し、本物のウイルスが来た時にも抗体を作る。

人によっては免疫応答が起こる時に、さまざまな副反応が発生する。
わたしもまだ1回目にもかかわらず、胸の苦しさ、倦怠感、関節痛に14日ほど悩まされた。
「足」が結合する受容体は全身に分布し、特に多い部分に対して反応が強く起こっているのではないだろうか?
あるいは副反応そのものではなく、前からあった疾患が強調された形になっているのかもしれない。
まったく健康な人であれば、ほとんど副反応はないであろう。なぜなら、「足」に毒性は無いからである。

mRNAはDNAには影響を与えない。mRNAの役割は、細胞内の「リボゾーム」にたんぱく質を作らせる「指令(message)」を与えるだけであり、しばらくすると分解されてしまう。
ウイルスの持つRNAはリボゾームに全体を複製させる命令を渡す。ワクチンは「足」だけを複製させる命令を渡すのである。
要するに、このワクチンはウイルスが細胞に感染する仕組みを逆手に取り、免疫応答を起こす部分「だけ」を取り出して細胞に複製させるのである。

ワクチンの免疫応答はつらく出ることもある。しかし、本物のウイルスに感染してしまったら、ものすごい勢いでウイルス全体が複製され、体のありとあらゆる部分を破壊してしまう。
したがって新型コロナウイルスに感染したくなかったら、ワクチンを受けるべきだと思う。

ワクチン接種後も油断は出来ない。「足」の形は変わりやすいからだ。
引き続き、マスク、手洗いなどの感染対策は必須である。