2020年2月2日日曜日

宝石質のひすいは非常に少ない


宝石質と言われるひすいには、グレードがある。
やはり良いひすいは、透明度が高くなくてはならない。
ミャンマーのひすいには「氷種」というものがあり、まるで氷のように混じりけがなく、透明である。
このような石はレア中のレアであり、めったにお目にかかれるものではない。
純粋なひすいの色は無色透明であるが、特に喜ばれるのは、緑で透明なものである。
これはロウカンひすいと呼ばれ、良いものになると数千万円で取引されている。
糸魚川の海岸で拾える石の中には、まず無いと思われる。
昔は拾えたようであるが、今は取りつくされている。
したがって現在見つかる石はどれも濁った色のものばかりである。
これはほとんど宝石としての評価は無い。

緑色は、われわれ東洋人にとって特別な色だ。
若葉の色、新緑の色である。生命の躍動する色である。
ひすいが貴いのは、やはりこのみどり色が特別な色であるからである。
永遠の若さ、生命力を、この石は表している。
5億年もの昔から、この色は変わらない。
大昔から、決して年をとらない石なのだ。

純粋な緑色をした石は、まず見つからない。
そんな石にいつか出会ってみたい、と思って海岸に通い続けているのかもしれない。