2020年1月30日木曜日

クリソプレーズ

クリソプレーズは緑玉髄(石英が繊維状に固まったもの)の別名で、きれいなものは宝石扱いである。
海岸のひすい拾いでは、きつね石の一種だとされているが、世界でこれを拾える海岸はそんなにないと思われる。
光を当てると、非常にきれいな緑色の光を放つ。
比重がひすいとは全く違うので、持っただけですぐにわかるが、きれいなのでいつも拾ってくる。

緑翡翠の透過光は「みどり」というよりはむしろ「黄緑」である。
メロン色といえばそれに近いかもしれない。
クリソプレーズの透過光はまさに「緑」のことが多いように思う。

発色がはっきりしているので、とても好きである。

何らかの鉱物の間に層状になって挟まっている緑玉髄。これは水色に近い緑色だ。
これは以前勝山で拾った緑玉髄。これは濃い緑色のタイプ。
層状のものに光を通してみると、美しい緑色。
濃い緑のタイプに光を通してみる。この石は磨いてみたいとは思ったが、自然石を削るのは私のポリシーに反するのでそのままにしてある。

2020年1月28日火曜日

iPhoneの画面にひすいが落下( ゚Д゚) 深い傷が…

昨日拾った石は、ひすいで間違いない。
しかもかなり質の良いやつで、滅多に拾えるものではないレベルにまで達していると思う。
太陽光の下で撮影してみると、LED光では緑に見えた石が水色のなんとも言えない美しい透過光を示しているではないか!
ひすいの特徴である緑のスポット、結晶、石目、比重など、すべてクリアしている!
これは滅多にない幸運かもしれない!

そして、透過光を楽しんでいた時の事であった。ひすいは表面が滑らかなので「つるん」と滑り、iPhoneの画面を直撃!
一瞬、何が起こったのか、わからなかった。
「こつん」と鈍い音。
画面を確認すると、深い傷が・・・・


おいおい、iPhoneの画面に使われているガラスは「ゴリラガラス」という、カッターで傷を付けようと思っても難しいほど、強力なガラスではなかったのかい?

そこで「ゴリラガラス」を検索すると、意外な事実が。

強そうなゴリラのイラスト
”ゴリラガラスは「アルカリアルミノケイ酸塩」”で出来ている・・・

ひすいにもアルミが含まれているよ?
もしかしたら、ひすいがなかなか傷つかないのは、ゴリラガラスと同じような構造をしているからなのか・・・・
もしかしたらゴリラガラスは、ひすいを真似て作られた物なのだろうか・・・

がーん!( ゚Д゚)

ヒスイがそこに落ちれば、傷がつくのも当たり前じゃないのか?

こうやって久しぶりにラッキーな気分に浸っていた私は、突然冷や水を浴びせられたのであった・・・・

皆さんも気を付けましょう!
(画面が割れなかったのが、不幸中の幸いだった)

青いね

この透明度、すばらしい。天然ものでは最近見たこともない!
うっすらと青く光が透っているように見える。グリーンの部分もある。チタンをたっぷり含んでいるのであろう(おそろしく硬いことが予想される・・・・)
この間拾った明らかに人工的に切られた形跡のあるものと比較しても、まったく引けを取らないばかりか、さらにきれいだ。

2020年1月27日月曜日

荒れたラベンダービーチ ひすい拾い 石英っぽいのが沢山

6日に続き、1月2回目のひすい拾い。
曇りで、強風のため、早々に引き上げる。
海はとても荒れており、やや危険だった。
最初勝山に行ったが、成果なし。
ラベンダービーチで少し拾えたが、石英かもしれない。
とても寒く、温泉が気持ちよかった。

勝山の最終点。親不知まで見えているが、この先は行けない。
勝山から引き上げる時の海の様子。
かなり波が高い
ラベンダービーチに場所変更
寒い
テトラを越えてきそうなほどの波と強風の為、引き上げることにした
今日拾った石。ひすいっぽくはない
よく透過する
外観
結晶がきらきらある石。これはもしかしたらヒスイか?
透過はこんな感じ
小さめのひすい
梅林石
これもひすいっぽいが、どうだろうかね?
これもそれっぽいが

2020年1月24日金曜日

Windows10とOffice365

ついにWindows10にした。
Core i7のマシンが9,900円で売っていた(もちろん中古以外の何物でもない)ので、衝動買いした。
さすがに今の時代、HDDはないので、もとのHDDをSSDに換装。
SSDが240GBで10,000円ほどした(新品は何でも高い)ので、合計2万ほどかかったが、それでもCore i7のマシンがこの値段で手に入ってよかった。

ついでにOffice365も導入。さっそくAccessのデータベースを移行した。
Accessは使いづらい。テキストでテーブル定義などを書いていた身としては、GUIがこんなに使いづらかったとは、今になって思えばAccessから入ったはずなのに、そう思える。


Accessの画面は、リボンみたいなメニューがあり、新鮮だった。これも昔とはずいぶん違うな。
昔と使い心地はほとんど同じだ。
何が原因でエラーが発生しているのかがわからないのも昔のままだ(笑)
10年以上前から、ほとんど進化していないシステムである。
何が変わったか、さっぱりわからない。
相変わらず、意味不明な動作をするところも、同じだ。


一番ハマったのは、データベースをOneDriveに保存したとき。
OneDriveに保存して開くと、データベースがロックされてしまうようで、とんでもない動きをする。
うまく保存されないために、データベースがぐちゃぐちゃになりかけて、あやうくデータを失うところだった。
開発するときは、OneDrive同期しない場所でやることを強くお勧めする。


「昔と比べて、Windowsは良くなっている」という言葉にだまされて、また使い始めているのだが、たいして変わらないじゃないか、と思いつつある。
ただ、突然終了したり、データが消えたりする危険性は、昔に比べたらだいぶ無くなったようには思う。
しかしながら、なにか問題が起こったらなかなか解決方法をみつけるのが難しいのは変わらない。
特にひどいのが、MSのオンラインヘルプだ。
英語のをそのまま機械翻訳したようなマニュアルだ。
これではなかなか、解決できない。
役場などではほとんどWindowsとOfficeを使っていると聞く。
こんな難しいものを、よく使うわ、とは思っている。

2020年1月19日日曜日

Windows7の期限切れ



Windows7が期限切れになった。
いつのまにか、上のようなメッセージが表示されるようになった。いつインストールされたんだろう?
私はこれをVMWare Fusionで動かしているので、とりあえずネットワークカードを削除した。
こうすれば、物理的にインターネットに接続することはない。
「Windows10にすればよいのに」という人もいるが、マシンが非力なため、どうしてもうまくいかない。
いろいろ対策を考えていたのだが、ネットワークに接続しない、が一番良い対策方法であることがわかった。
現在はMS Officeのファイルを、正しく表示する目的にしか使わないので。

巷では、パソコン買い替え特需が起きており、どのショップも、オークションですら、パソコンの価格が高騰している。

中古でも、5年以上も前のパソコンが考えられないような値段で売られている。
メーカーでも生産が追いつかないのか、新品を買うには半月待ちである。

馬鹿馬鹿しいね。
繋がなきゃいいだけじゃない。

というわけで、今は買い替えの時期ではないと思う。
そのうち熱が冷めるだろう。
ろくでもない機械を、法外な値段で買う必要はない。

2020年1月18日土曜日

これは何と言う石?

石を整理していたら、「これは何だろう?」と思う石があった。
色は半透明で白い。向こうの文字が読めるほどではないものの、透明度はかなり高い。
石目がある。
玉髄のように、黄色く光を通さない。
ごくうっすらと緑色のようにも見える。
最初は「幻のホワイトネフライトか」とも思ったが、どうやらそうでもないようだ。
ミルキークオーツなのだろうか?
表面はつるつるで、結晶のようなものは見えない。
人工的なガラスではない。
保留。




2020年1月14日火曜日

水石 銘:小滝川翡翠峡

小滝川翡翠峡をイメージして、水石を組んでみた。

明星山と翡翠転石 2019/5

この風景をイメージして、水石を表現してみる

下はアンティークの盆。大きな石は明星山をイメージした石灰岩。曹長岩や結晶片岩をこちら岸に配置。その間を小滝川が流れる。向こう岸は、翡翠






2020年1月13日月曜日

日本的美意識と翡翠

アンティーク輪島塗お盆に翡翠を並べてみた。こうやって並べてみると、けっこう個性が強いよな
翡翠はとても東洋的美意識に合った石だと思う。
庭石とか、よく盆石に使われる。

東洋的美意識で翡翠を鑑賞するなら、あまり派手な色合いの翡翠よりも、黒とか灰色とか、ほんのり薄緑の、あまり高級でない石の方が似合う。

翡翠ばかり並べても面白く無いので、美しい石を気分に任せて並べてみる。
あの、広々とした海岸が美しいのは、いろいろな石でできているからだ。

翡翠は、一粒ぐらいでいいのかなあ。結構パワフルな光を放つ石なので。

お盆の色は、赤よりも黒、あるいは透明なガラスのようなものの上に乗せるといいような気がする。

上品な色なので、お盆はあまり個性の無い方が、石が映える。

上の写真は100年以上前の輪島塗のお盆の上に並べてみたもの。
お盆に傷が多いけれども、それなりの年数を経過しているものなのでしかたない。

真ん中の翡翠は、やはりどうも違和感あり。もともとはミャンマーのものなのか、と思うほど、色が強い。ライトを当てると、周りじゅうの石を緑にしてしまっている。

あと、これに白砂と、苔でもあれば、盆石になるよな。

やはり石は一切加工していないほうが断然すばらしい。
石の自然のままの形は、見ているだけで癒される。

贅沢を言えば、あと金山谷系の真っ黒な黒翡翠が欲しいな。

2020年1月10日金曜日

ヒスイは本当に価値のある石なのか?

石英=SiO₂
曹長岩=NaAlSi3O8
灰長石=CaAl2Si2O8
緑閃石=Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2(Mg/(Mg+Fe)=0.5-0.9)

ヒスイ輝石=NaAlSi2O6


手前の石はヒスイでほぼ間違いないと思う。しかし、あまりにもスッパリ切れすぎており、人工的に切られたもの(端材)である可能性があると思う。

上の写真の太陽光写真。


昨日の記事で、「ミャンマーやその他の海外産のヒスイは非常に品質が良い」と書いた。
ミャンマー産のヒスイは産出量も多く、品質も日本産に比べると桁外れである。下の動画はミャンマーの19歳の少年が発見したヒスイ原石らしいが、ものすごい透明度である。
こんなものは、決して日本では産出されないだろう。
良いものになると、億単位で取引されるという。



最高品質のヒスイは「琅(ろう)かん翡翠」と言われ、全体が混じり気の無い、深い緑で透明度が非常に高い。
楽天市場で売られているリングは1000万円以上の値段が付いている
このような石は、めったにないからこそ、これだけの価値がある。

原石の産地であるミャンマーでは、170トンぐらいの原石が発見されている。日本にも100トンぐらいの原石があるが、これらの中に、ろうかん翡翠というべき部分がどれだけあるのか、わからない。
それだけ、ろうかんひすいは貴重なものである。
ミャンマーでは、このようなろうかんヒスイを求めて、ゴールドラッシュならぬ「ひすいラッシュ」が起こり、崩れやすい危険な蛇紋岩質の崖に多くの人が集まり、治安の悪化や麻薬の蔓延で、まるで地獄のような有様である。ろうかんヒスイなど、ミャンマーといえどもそうたやすく見つかるはずはない。多くの人々がヒスイを求めて集まり、事故で亡くなったり、麻薬によって廃人になったりしている様子が報告されるにつけて、複雑な思いを抱かざるをえない。
ミャンマーは非常に貧しい国であり、人々は生活のためにそうしているのだろう。
悲しいことである。
 
「ひすいを含んだ石」は、その気になれば海岸でけっこう見つかる、と思う。
上に化学式を示したように、「ひすい輝石」自体は、ケイ酸塩鉱物といわれる、石英やガラス(=SiO2B2O3AI2O3Na2OCaO)の仲間であり、特別珍しい鉱物がふくまれているわけでは無い。
珍しさから言えば、糸魚川でしか産出しない奴奈川石や青海石、糸魚川石の方が比較にならないほど貴重である。これらはストロンチウムやチタン、バリウムを含んだ鉱物であり、世界で他に産出するところは発見されていない。

石英は公園の砂の中にも大量に含まれるほどありふれた鉱物であるが、これの純粋な結晶である「水晶」でも、いいものになると5000万円以上の値段が付いている。
翡翠でも同じことが言える。

ようするに原石は大量にあるが、宝石に値する、きれいなものはごく稀にしか見つからない、ということだと思う。また、そのような石の中でも、貴重な部分はさらにわずかしかない、ということではないか?

宝石を扱う業者はこのことをよく知っており、翡翠でも要らない部分は廃棄しているのであろう。この間拾った石は、自然の力で割れたにしては、あまりにも切れ口がまっすぐすぎ、翡翠であることはわかるものの、どうも違和感を感じさせる石であった。

もしもそうであれば、私は翡翠加工業者が「不要な部分」として捨てた石を拾って喜んでいたことになる。

ひすいは巷で評価されるほど、貴重な石ではないのかもしれない。

だとすれば、海岸での石拾いは、翡翠にこだわることなく、「美しい石」を拾えばいいのではないか?

ただの石ころではあるが、苦労して歩いた結果見つけた石であれば、それだけ思い入れも出てこよう。

ただ広大な、美しい海岸を歩くことこそが貴重な体験なのだ。
欲に駆られて、探すまでのものでもない。

2020年1月8日水曜日

曹長石なのか ヒスイなのか

曹長石は、これまたきつね石やロディン岩以上にヒスイに似た石である(ただし、比重が軽い)。
ヒスイ輝石の化学式は NaAlSi2O6。
一方の曹長石はNaAlSi3O8。
ほぼ、化学式に違いは無い。曹長石のケイ素原子一個、酸素原子2個が少なければ、ヒスイ輝石になる。これだけ似ていれば、曹長石から人工的にヒスイ輝石を作ることも可能ではないか、とも思える。実際はそんなに簡単ではないらしいが。
以前に「こんなのは曹長岩だ」と思ってきつね石認定した石の中にも、緑の脈を含んだ石があり、その部分だけはヒスイだ、という意見もあるようなので、もう一度検討してみる。

左二つが曹長岩だと思われる。現在では灰長石の含有率が50%未満のものを曹長石と呼んでいるようだ。一番右は間違いなくヒスイ輝石だろうとおもわれる石。

比較的大きな曹長岩。緑の部分もあるので、人によってはヒスイ認定しているが、私はヒスイだとは思わない。こういう石は比重を計れば軽いので、ひすいとは違うことが分かる。
これは様々な特徴から、間違いなくヒスイだろうと思う石。ヒスイは硬いので、丸くならない、表面に結晶がある、石目がある。この石は透明度が高く、最初は石英だと思った。こんなのはなかなか拾えない。

光をあてると、非常によく光を通す。全体が緑色になる。

これは以前拾って曹長岩認定しておいたものだが、緑で透明の部分があり、微妙。比重が軽いので曹長岩と分かるが、緑の部分がひすいなのか、角閃石なのか、石英なのかはわかりかねる。

透過光は、上のヒスイとほぼ変わらないが、より緑が濃い。

これも曹長岩だと思っていたが、緑の部分が非常に濃く、光を通すと非常に美しい。

光をあてると、まさにヒスイ色の光を放つ。しかしなあ、これをヒスイだと認定してもよいのだろうか?表面に結晶はあるが、かなり大きい。おそらくきつね石(含ニッケル石英)であろう。

これまでに20回以上は海岸に通っただろうか。
それでも「これがヒスイだ」と思えるような石には、ほぼ出会わない。
それだけ、ヒスイに似た石がたくさんあるのだ。よく10万個に一個しかない、と言われるが、実際のところ、100万個に一個でもまだ確率が高いのではないか、と思えるほど、見つからない。最近のブームで、かなり資源量が枯渇している影響もあるかもしれないが、とにかく難易度が高い。初めて行って、いい石に出会えることはまず無い、と思った方が良いだろう。
このような状況から、厳密にはヒスイでない石でも、ヒスイだとしている人も多い。実際、一部分だけヒスイだと思われる石は結構あるように思う。

私は拾った石を転売しない。よく、ネットオークションとかに出品している人を見かけるが、自分が確信を持てないものは提供できないと思うからだ。
また、売れるほど立派な石を拾ったこともないし、小石程度の大きさのものを、アクセサリーとして加工するのは困難だ、という意見も多いからだ。
アクセサリーとして利用するなら、ミャンマー産のヒスイの方が、はるかに品質が良い。
ロシア産やグアテマラ産のものも、糸魚川産のものとは比較にならないほど、品質が良い。透明度や傷の少なさ、色の良さは圧倒的に海外産の方が優っている。
糸魚川の石は、宝石として利用するには品質が悪すぎるのだ。従って基本的には、鉱物標本としての利用価値しか無いと思っている。

そうだとすれば、自然の力で磨かれた石を、自分で鑑賞したり、ブログのネタとして使ったりしていた方が、よほど楽しいのではないか。

それと、糸魚川は世界ジオパークに登録されており、「海岸で石を拾うのは構わないが、転売してはいけない」という決まりがある。商業利用は不可だということだ。
もしも許可してしまうと、大型の重機が入って、海岸を掘り起こすかもしれない。そうなると海岸の景観が破壊されてしまうだろう。北アルプスがそのまま海に落ち込んでいる場所にあるヒスイ海岸は、日本が世界に誇れる貴重な自然遺産なのだから。
あくまで「景観を損なわない程度の趣味での石拾いなら、黙認するか」というスタンスだ。

ヒスイの色は、魂の奥底を元気付けてくれるような、不思議な光である。
昔の人がこの光に魅せられたのも、宜なるかな、と思われる。
毎晩眠る前に、この光を浴びると、なんとなく、元気になれるような気がしている。