2019年8月29日木曜日

自然の変化と一体になる

からりと晴れわたった青空も、にわかに変わって、はげしい雷鳴がとどろきすさまじい電光が走る空模様になるし、はげしい風や雨あらしも、急に一転して、明月が輝き晴れわたる夜空となる。大自然のはたらきになんの常があろうか、もとより変化して常ないが、それはほんのしばしの滞りであって、すぎてしまえば元の青空となる。大空になんの常があろうか、もとより変化して常ないが、それはしばしのふさがりであって、すぎてしまえば元の大空となる。人間の心のすがたも、また、このようでありたいものである。 
洪自誠,今井 宇三郎. 菜根譚 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.5262-5266). Kindle 版.
2019/6 明星山山頂付近より、海谷山塊、頸城山塊。下は小滝側、入りコン沢。

大自然の中で遊ぶには、大自然と心を一体にするようにすればよい。
自然は常に変化している。
嵐の時もあるし、晴れ渡ることもある。
人間の心も、いつも変化しており、一定であることがない。
だから、無理に「ああしよう」「こうしよう」「これをしなければならない」「こうあるべきだ」などと言って、自分で自分の心を縛り上げると、自然に逆らうことになる。

 人間の心は、本質的に自然なのに、杓子定規を当て、好きな形にしようとするから、いろいろと問題を起こすのだ。
また、好きにしようと思っても、そもそもできないのが自然というものだ。
では、どうすれば良いのか?

何にもしないのが、よろしいようだ。