2021年11月3日水曜日

変形により混沌とした状態になったもの

ひすいの生成する所には「蛇紋岩メランジュ」がある。
「メランジュ」は「整然と堆積した地層が、変形により混沌とした状態になってしまったもの」の事だ。
朝目を覚ますと、布団がぐしゃぐしゃになっていたり、卵を混ぜ合わせると、卵白の層と卵黄の層が混じるようなものだ。
ひすいは蛇紋岩の層の中にいろいろな鉱物と共に取り込まれ、ぐしゃぐしゃになった場所から出るのである。
当然、純粋な鉱物としては存在しにくい。ただ、ひすいは硬いために、純粋な鉱物として出る場合もある。
プレートの深い所で生成されたヒスイが、比重の軽い(2.5程度)蛇紋岩に取り込まれ、地上に湧き上がってくる、というのが一般的な説である。(蛇紋岩とくっついた形のひすいは以前採取したことがある)
糸魚川のひすいの特徴に「細かいクラック」があるが、この時に高い圧力によってひび割れて出来たのであろう。
以下のひすいは、灰色の部分がひすいで、間にあるのが角閃石のような他の鉱物であろうと思われる。
高い圧力によって、捻じ曲げられた様子が分かる。
ただ疑問なのは、もともとの姿が「層状」だったのではないだろうか?という事である。
層状だとすれば、ひすいの層とほかの鉱物の層が、もともとは整然としていたのではないだろうか?
ひすいは「熱水起源」で、地下から熱水と共に沸き上がったものが堆積したという説もある。

いずれにせよ、プレートの押し合う力で、岩がねじ曲がってしまうほどの外圧がかかっていたことがよくわかる。

メランジュの定義(産業技術総研のサイト)

灰色の部分はひすい輝石岩だが、その中に角閃石のようなものが曲がった脈状で入っているもの



2021年11月2日火曜日

ソーダ沸石の抜けた穴だろうか?

 

ソーダ沸石の結晶がキラキラしている

晶洞ではないが、穴が空いている

先日拾った石。ひすいを含んでいる事は間違いないとは思うのだけれども、ロディン岩にあるような「晶洞」みたいなものが見える。

この中にあるものが、ソーダ沸石かぶどう石かわからない。

ロディン岩と混じったタイプなのだろうか?

ソーダ沸石が抜けた穴のあるひすいはたくさんあるのだけれども。

いずれにしろ、比重的にはかなり理想なのだが、質的には今一つなのかな?

2021年10月30日土曜日

ガラスの美しさ

 ガラスの勾玉(出土品)。とても美しい


以下はシーグラス(波で削られた人工ガラス)なのだけれども、中にはすごく良いものがある。
ほぼ球形なのだが、ラムネの玉か何かだろうか?
あるいはビー玉?水槽の飾り?
しかし、深い青色は天然には存在しない色だ。
波に洗われると、独特の味が出る。

古墳時代にもなると、ガラス製の勾玉も作られていたようだ。
美しさを追求すると、だんだん夾雑物が取り除かれていくのだろうか?
ひすいは純粋に混じりけのないものは、ごくごく少ないので、素材としての美しさを追求するためには、十分な素材ではなくなっていったのかもしれない。
ガラスは割れやすいが透明で、見た目が非常に美しい。
縄文時代には無かった新しい「美」がガラスだったのかもしれない。
しかし、その代償として素材の「堅牢さ」が失われてしまったともいえるだろう。
縄文時代のヒスイ製装飾品の美しさは「本物」である。




2021年10月29日金曜日

ロディン岩は新潟石を含むことがある

糸魚川石について

見たことのない青い鉱物が入った石(デュモルチ石だろうか?。母岩はひすいだと思うが、青い部分は糸魚川石なのだろうか?自信はないが)

これは写真でしかお目にかかったことはないが、糸魚川地方のロディン岩に含まれることがあるという。
特に薄紫のダイアスポアという石を含んでいる場合、一緒に見つかる場合があるようだ。
私は一度も見つけたことはない。無理もない。最高にレアな石なのだから。
奴奈川石、青海石とおぼしき石は拾ったことがあり、過去にこのブログで紹介したことはある
これにしても、めったに無い石であり、たった一回だけ、出会ったことがあるだけだ。
あと、糸魚川にしかない石には、ひすいに混じることがあるという「糸魚川石」という青い石がある。
いずれも「ストロンチウム」を含んだ石である。
これらの「新鉱物」は、世界中でも糸魚川にしか産出が無い、という、特にレアな石であり、ミャンマーに行けば多量に産出されるひすい輝石やコスモクロア輝石とは比較にならないほど貴重な存在である。

ロディン岩はひすいハンターは投げている石だと思うが、その中に、このような「科学的に」貴重な鉱物を含む場合もあるのだがら、糸魚川の石は奥が深い。

休日になると数千人ですか…

 


ひすい拾いは最近過熱気味かな?
ひすいでYouTuberになる人まで現れて、つぎつぎとチャンネルが立ち上がっているようだ。
いくつか参考にさせてもらったが、見解が私とは違うものもあり「いろんな考え方があるものだなあ」と思った。
その相違を楽しめて、とても面白かったな。
いちいち指摘することはしないけど、皆さんそれなりの「ひすい眼」で楽しんでいらっしゃるようだ。
そのなかに気になる話があった。

私は休日には海岸に出ないが、近年宮崎や糸魚川の海岸では休日祭日になると、数千人の人がひすい拾いに訪れると言う。
数千人という数に驚いたが、糸魚川市はフォッサマグナミュージアムを建設したし、ジオパークにも登録されたし、ひすいを観光の目玉に町おこしされているようだから、それはそれでいいのではないか。
ひすいで町が潤えば、経済が活性化するだろう。町にとっては良い事ではないだろうか。

しかしながら、数千人が海岸に出て、ひすいを探すのである。
最近ほとんど見つからないと思ったら、こういう事情があるのだ。
普通に歩いていたら、ネフライトはおろか、キツネ石すら見つかりにくい。
沢山の人が来て、海岸を歩いているからだ。
ははは。これでは何も見つからないはずだ。もともとひすい転石なんて、めったにあるものではないからね。

しかしどんなにひすいが無くなったとしても、糸魚川の海岸の「美しさ」は守れるはずだ。
風景は変わらないはずだから。
海岸に「ゴミ」を捨てたり、拾った「キツネ石」を駐車場に放置したりしなければね。

どんなに拾えなくても、あの美しい海岸を歩くだけで、とても癒されるし、元気になれる。