2021年11月6日土曜日

大笠山(1822m)3年ぶりの急登 最高の秋山

この山は8年ほど前に初めて登った山だ。標高こそ1800m台と、それほど高くはないが、さまざまな登山の要素が詰まった、すばらしい山なので、今まで何回も登ってきた。最初から最後まで、とにかく急登が続く。平坦な場所はあるにはあるが、少ない。
登るたびに何かを教えられる、そんな貴重な山である。
富山県西部では笈ケ岳に次ぐ高峰である。秘境五箇山の最奥部に位置し、横を「日本百名谷」にも登録される「大畠谷」などの深い渓谷が流れ、周辺は「日本の秘境」に登録される白山北部山域に含まれる。
登りからいきなり5連梯子&鎖の岩場。その後、標高差1000m近くあるフカバラノ尾根が始まる。
それが終わると、天の又、アカモノの峰で200m近いアップダウン、1650m付近の泥崖など、面白い要素が詰まっている。
道は、岩、泥、ザレ、ガレと目まぐるしく変わる。
この山は大変なので、残雪期、そして秋に登ることが多い。夏は標高が低いため、気温が高く、大変だ。
急登は剱岳の早月尾根の雰囲気だが、道が狭く、横が崖の場所が多い。登山者の多い早月尾根に比べて整備が行き届いておらず、ワイルドな山の雰囲気を味わえる。
道が明瞭でない場合もあり、道迷いすることもある。

標高差1000mある「フカバラノ尾根」を登りきると、仙人窟岳から笈ケ岳の稜線が見えてくる。ものすごい風景である。まさに秘境。

大畠谷の向こう側には、今は通行止めになって行けないブナオ峠、大門山、赤間木古山、見越山、奈良岳の稜線が見える。

紅葉はもう終わっている。

山頂から笈への踏み跡

山頂の方位盤

一等三角点と電子基準点


残念ながらガスっていて、白山は見えず。その代わり幻想的な笈ケ岳の風景が撮影できた

下山開始。山頂近くにある避難小屋。ありがたい

奈良岳への分岐

1650m付近の泥崖。ロープが新しくなっていてよかった。以前来た時は古いロープが一本かかっていただけ。ほぼ垂直の崖だ。

仙人岩付近を撮影。

険悪な1650m峰。


ブナハリタケだろうか?

なかなか雲が晴れなかった

険悪な峰もだんだん遠くになってきた


左から、険悪な峰、大笠山、旧避難小屋跡への登り。いったん1400mぐらいまで下ってから、400mぐらい上がっているんだよね。アップダウンがきつく、ここが白山より大変な山だと思う理由だ。



やっと白山が見えた。10月に登った時はまだ雪は無かった。

アカモノの頂より、向こうに前笈ケ岳。ここが天と地の境目、天の又

大畠谷の紅葉。向こうは猿ケ山かな?

アカモノの頂は、楽しい岩のガレ

岩に生える松の幼木


フカバラノ尾根の中間ぐらいにあるヒノキ科クロベの大木。またお会いできて感謝。これはこの山の神様だと私は思っている。

横はものすごい絶壁になっている





だいぶ下まで降りてきたが、ここから鏡岩の上部は危険地帯



大畠谷入口付近の紅葉。すばらしい







さて、ラストの岩尾根だ。足がへろへろに疲れ切っているので、足を滑らさないよう、躓かないように十分注意。下手をすると下に転落だ。

ゴールは近いが、ゆっくり行動しよう



無事帰還

登山口の橋からでも、紅葉は十分に楽しめる

登るたびに何かを教えられるすばらしい山。