2019年2月19日火曜日

雪崩 雪は重いのだ


雪は水の凍ったものだ。豪雪地帯に住む人は皆、「雪の重さ」を知っている。
私にはむかし大雪が降って屋根に登って除雪した時、ふとした拍子に上の雪が滑ってきて、足に乗った経験がある。
びくともしなかった。
スコップで掘り起こし、ようやく足を抜いたが、あの時感じた「重さ」は、今でも鮮明に覚えている。すこし滑るだけで、屋根全体が動くほどの重み。もし勢い良く滑ってきて、まともに受ければ、体は骨まで砕かれるであろう。
無理もない。「水1㎥の重さが、1t」というのが目安だとすれば、
10㎥の重さは、約10tもの重さになる。車10台分である。
しかし、雪には隙間があるので、50%の重さだと考えても、5t。
ほんの屋根ほどの広さでも、これだけの重さがあるのだ。

木曽駒ヶ岳の千畳敷カールの広さは、数十万㎡ある。これに1mの積雪があったとしたら、数十万tの重さがかかっていることになる。
ほんの一部が雪崩て来ただけでも、人間など、ひとたまりもないのが分かるだろう。

「地理院地図」では、面積を計測できるので、実際に計算してみると良い。
また、この地図は「雪崩危険斜面」を表示する機能があるので、確認しておくと良いだろう。