今年は数回しか登山しない年になった。
忙しいことが多く、登山にも海にも行けなかった。
こういう状況でなかった今までが単に暇が多かっただけなのかも。
また、年々気象条件が厳しさを増しており、気持ちよく登山出来たり、海岸に出られたりすることがほとんどなかった。
自然に呼ばれず、人間に呼ばれている感じがする。
まあ、それはそれで良しとしなければなるまい。
だんだん山が遠くなっているようだ。
行きたいと強く思えば思うほど、遠ざかっているような気がする。
しかし、登山はやめたくない。
素のままの大自然に身を投じる行いは、やってみた者でなければ分からないと思う。
なんでそんな危ないことをするのか、と人は言う。
しかし、ずっと仕事をしていても、家にいても、病気になったり死んだりするだろう?
息が詰まりそうな人間社会を飛び出して、無限の広さを見に行きたい。
車で登るのではだめなのだ。やはり自分の足で行かないと。
山が恋しい、とは言わない。なぜなら、そこは危ないからだ。
では、なぜ行くのか?矛盾じゃないのか?と人は言うだろう。
愚かなやつだと。
でも、その「愚かな」行為が、かけがえのない体験と健康を与えてくれるのだ。