めったに出会えないのだけれども、糸魚川の海岸にはピンク色の石がある。
これは鉱物名「クリノゾイサイト」で、成分は有名な宝石の「タンザナイト」と同じものである。
和名は灰簾石(かいれんせき)。
バナジウムを含むこれのきれいな結晶がまさにタンザナイトの正体である。
灰れん石のAl(アルミニウム)イオンが鉄イオンに置き換わったものが緑簾石であり、これも海岸で見つけることができる。
ピンク翡翠は以前翡翠と同じものであると考えられていたが、のちに全く別の鉱物であることが判明してからはあまり珍重されなくなった。
鉱物的にはロディン岩の成分でもある。
糸魚川の珍しい鉱物にはロディン岩に含まれるものがある(きわめてレアな石である新潟石はロディン岩に含まれる)。
ロディン岩を見つけると皆、ごみのように捨てているが、実は翡翠などよりもよほど貴重な鉱物を含むかもしれないのだ。
ロディン岩を目当てに石を探すのも良いかもしれないなあ、と思った。