昨日、子不知海岸で見つけた謎の穴は、「甌穴」と言われるものだ。
しかし謎なのは「なぜ、直列に並んでできているのか」である。
このような例は、他で探してみたのだが見つからなかった。
今話題のChatGPTにも訊いてみたが、
「しかし、"直列で出来る甌穴"という表現は、一連の甌穴が直線状に並んで形成されることを指していると解釈できます。これは、特定の水流パターンや地質条件下で理論的には可能かもしれませんが、具体的な例や文献は見つかりませんでした。」
ということなので、多分どこでも見つかっていないのであろう。ただ、特定の条件下ではありえる、ということだ。
まず、この甌穴は花崗岩に閃緑岩か何かが貫入した岩の上にできている。
その貫入の形状がほぼ直線であることに関係するのではないか?
しかも、それらは等間隔で並んでいる。
いろいろな可能性があるが、以下に自分の考えた可能性を列挙してみる。
① 護岸工事のための重機か何かを固定するために、直線の穴があけられ、そこに小石が挟まって、波に洗われ、石の回転によって花崗岩が削られた。
② 貫入した閃緑岩が侵食され、等間隔のクラックに小石が挟まり、花崗岩が削られた。
③ 昔、親不知海岸から子不知海岸までは、海岸に通路が作られていたらしい。その遺構に小石が挟まり、削られた。
④ 工事の際、この岩が邪魔だったので、くさびを打ち込んで割ろうとしたが割れなかった。それに石が入り込み、甌穴のようになった。
あまりに直線的であり、等間隔で出来ているので、「人の手が作ったもの」にも見える。
しかしながら、貫入している岩石はほぼ直線で入っているものもある。しかも、一定の間隔でクラックが入っている。
穴は岩の上を海に向かって伸びている。人間がわざわざ、こんなものを作るだろうか?
列の終端は海の中に消えている。
自然にできたものとすれば、②の可能性が一番高いと思う。しかし、直列している甌穴は、貫入した閃緑岩の上にできているものではないように見える。
謎は深まるばかり。
貫入している岩石。直線状ではないものもある。 |
列状にできた甌穴。人工的に見える。 |
右上に見えるものが、直線状に入った閃緑岩か何かの貫入。一定の間隔で穴が開きつつあるのがわかる。 |
しかし、この穴が開いている場所の周りには貫入が見られない。だとすれば、もっと別の要因で出来たことになるのだが。やはり人工的なものなのだろうか? |
※ おまけ
この辺りには古代王国「高志(越)の国」があり、例の沼河比売が治めていた。
その時代の古代遺跡なのかな、とも思ってしまった。
想像は尽きないが、昔の人と何か関係があるのなら面白いなあ、と思った。